昨今のアニメブームにより昔と比べて現在は1年で放送されるアニメの本数が相当増えています。
2000年代初めは100本程だったのに比べてここ最近では1年で約300本以上が放送されています。
それに伴い将来の進路としてアニメ制作に携わる仕事に就き、いずれは制作の指導・統括を行うアニメ監督になりたいと思う人も増えました。
しかし、アニメ監督って実際にどのようにしてなればいいか分からないですよね。
なりたいと思っていきなり監督になれるわけでは無く、色々な経験を積む必要があります。
そこで、この記事ではアニメ監督になる方法について紹介していきます。
また仕事内容や年収についてもまとめていますので是非参考にして下さい。
アニメ監督とは?
アニメ監督ってどんな人?と聞くと大体の人が「アニメを制作する上で一番偉い人」と頭の中に思い浮かぶと思います。
その認識は間違っていません。
しかし、皆が想像しているアニメ制作のイメージより更に一歩下がって見た場合、アニメを作る上で監督と同じくらい欠かせない存在がいます。
それはプロデューサーです。
アニメを1から作っていくのが監督であれば、プロデューサーはアニメを作る上で、何の原作をアニメにするかや制作するのに掛かる予算配分、そして実際にアニメを作ってくれるアニメ監督の選抜をするのが役目になります。
もちろん、どんな職種の人でもアニメ制作には欠かせないですよね!
これだけでは、まだ分かり辛いと思いますので下記について更に詳しく紹介していきたいと思います。
- アニメ監督
- アニメプロデューサー
- 監督とプロデューサーの違いは?
それぞれ詳しく説明していきますので参考にしてください。
アニメ監督
アニメ監督はアニメーション制作におけるすべての決定権を持つ、作品の総責任者になります。
監督は
- スタッフ
- ストーリー(シナリオ)
- キャラクター
- 動画、配色、CG、背景
- 声優
- 音楽
など、アニメ作品を作る上で多くのことを決めて制作を進めていくのが必要になります。
規模の大きな作品のときなどは監督の作業量を軽減するために作画監督や音響監督といった人材を設ける場合もありますが、それらの品質を最終的に管理するのもアニメ監督の役目です。
そのため責任はとても重く重圧のかかる仕事だと認識しておいてください。
しかし、その分アニメを作り上げたときの喜びは人一倍だといえます。
また作品を通じて自分が視聴者に何を伝えたいか考ええるのもやりがいの一つなのではないでしょうか。
アニメプロデューサー
アニメプロデューサーは、アニメ制作の統括をする立場にいますがアニメ監督のように、シナリオ、作画、背景、音楽などを作るわけではありません。
プロデューサーはアニメの題材となる原作探しや予算配分、またアニメを作ってくれるアニメ監督やクライアントとの交渉、スケジュール管理等するのが主な役目です。
作品のPRや広告戦略などもプロデューサーがやったりするようです
そのため、アニメプロデューサーは人脈が多く社交的な人が向いていおり、アニメーターなどの制作側の仕事したいと思うクリエイティブな思考のある人には向かない仕事ともいえます。
しかし、逆に何か絵を描けたり、音楽が作れたりなど特別な技術を持っていなく、それでもアニメ制作の仕事に携わりたいという人であれば天職と言えるでしょう。
監督とプロデューサーの違いは?
アニメ監督とアニメプロデューサーについてここまで説明してきました。
では一体二つの職種の違いとは何でしょうか?
結論からいうと「この原作をアニメにしたい!」と企画するのがプロデューサーで、そのアニメを「こんな風に作りたい!」と制作するのが監督になります。
下記の図をご覧ください。
アニメ制作を開始するまでには色々な工程を踏みます。
たとえばプロデューサーがアニメを作りたいと思った場合、資金集めをしないといけません。
なぜならアニメを作るには莫大な制作費が必要だからです。
アニメ制作には1億円以上の制作費が必要のようです汗
そのためプロデューサーはお金を出資してくれるクライアントを探しますが、アニメでは単独の出資者で製作費を賄うのでは無く、複数の出資者を探すことが多いです。
そして、その複数の出資者達の集合体の名称を指す言葉が『制作委員会』といい、資金調達の際に単独出資ではなく、複数の企業に出資してもらう方式を『製作委員会方式』といいます。
少し分り辛いと思いますので実際のアニメで例えてみましょう。
あの大ヒットしたアニメ作品『鬼滅の刃』の制作委員会は下記3社です。
- ufotable
- アニプレックス
- 集英社
鬼滅の刃のアニメ化企画は原作漫画の連載開始から少し経過した段階で提案されていました。
そして、その提案者がアニプレックス所属で本作のプロデューサーでもある高橋祐馬さんです。
当時は宣伝プロデューサーであった高橋祐馬さんは、ジャンプらしいテーマと単なる勧善懲悪ではない人間ドラマに魅力を感じ、集英社に企画書を提出。
その後、『鬼滅の刃』のプロデューサーに就任し、本格的に企画が動き出すと同時にアニメーション制作スタジオとして高橋祐馬さんは十数年来の関係があるufotableを選び、合計3社で鬼滅の刃の制作を始めました。
通常10社近い企業からの出資が当たり前なのですが出資企業が多くなることによりアニメーション制作に制約が出てしまうことを避けるため必要最低限の出資企業にしたようです。
アニメのエンドロールなどで作品名のあとに「○○○製作委員会」とついた名前を良く見かけますよね!
このようにアニメを作るための企画や制作費をまとめるのがプロデューサーの仕事であり、対してアニメ監督は実際にアニメを作るためにアニメーターなどに指示を出していき最終的に一つの作品に作り上げるのが仕事です。
どちらもアニメ制作をする上で統括をする立場にいますが、実際に役割は全然違います。
将来的にどちからになりたいと思っているのなら、この二つの違いを事前に知っておいた方がいいので、この機会に是非覚えていってください。
中には監督とプロデューサーを兼任する人もいるみたいですよ
アニメ監督になる方法とは?
では、実際にどうすればアニメ監督やプロデューサーになれるのでしょうか。
こちらも結論からいうとどちらも、アニメ制作や制作進行の現場経験を積むことです。
アニメ監督、プロデューサー、どちらも統括する立場のためアニメの制作会社に入社したからといって直ぐになれるわけではありません。
まずは、アニメを作る為の知識や経験を身に付けることが必要です。
大まかな流れとしては以下になります↓
中には自分で独立してアニメ監督になったり、自身が作った動画などが偉い人の目に留まり監督に任命されることで監督になっている人もいますが、王道ルートとしては地道に経験を積むことでしょう。
これだけでは、まだパッと来ないと思いますので下記でより詳しく紹介していきたいと思います。
- アニメ監督の場合
- アニメプロデューサの場合
- 最初の一歩は専門学校がおすすめ!
それぞれ説明していきますね。
アニメ監督の場合
アニメ監督になる場合は、アニメ制作会社に就職してアニメーターから経験を積むのが一般的なルートですね。
絵を描くことがアニメーターの主な仕事になりますが、アニメーターといっても下記2種類に分類されます。
- 動画マン
- 原画マン
えッ?アニメーターにも種類があるの?!
アニメーターとしてスタートを切ったとき、まず初めに『動画マン』として仕事をしていきます。
動画マンとは、原画と原画を違和感なく繋げるのが仕事ですね。
イメージがつき辛い人はパラパラ漫画を思い浮かべて頂くと分かり易いかもしれません。
パラパラ漫画とか小学生のときに書いたな~
たとえば、自身でパラパラ漫画を描いて実際にパラパラとめくったとき、絵と絵がキチンと繋がっていればまるで動いているように見えますよね?
そして細かく描けば描くほど動きは繊細に見えます。
逆に描いている枚数が少なければ動きは大雑把になりカクカクした感じに見えることでしょう。
そのカクカクした動きをスムーズにするのが動画マンの仕事ですね。
そして、動画マンとしての実力が認められると原画マンにキャリアアップです。
2年くらいは動画マンをするようです
次に原画マンですが、その名の通り原画を担当する人になります。
原画はアニメーションの動きの中でも要所となるような絵のことを指します。
OK!原画マンが書いた「原画」を動画マンが繋げるのね!
そして原画マンとして実力を認めてもらえば作画監督、アニメ監督といったようなステップを歩むのが一般的ですね。
他にも視聴者をアニメに惹きこむための演出部分を作り上げる演出家として経験を積むことで監督を任される場合もありますし、下記で詳しく説明しますが制作進行としてアニメが作られる流れを覚えてからアニメーターとして経験を積む人もいます。
アニメプロデューサの場合
アニメプロデューサーになる場合もアニメの制作会社に就職することが王道ルートですが、監督との違いは制作進行の仕事からスタートすることです。
制作進行では主にアニメの各話の進捗管理をするのが仕事になります。
たとえばアニメの演出家や作画監督と打ち合わせをしたり納期に間に合うように、各工程のスケジュールを管理したりとかですね。
なるほどッ!現場全体を見渡して調整したりするみたいな感じね~
制作進行からキャリアアップすると、次に制作進行デスクとして働くことになるでしょう。
制作進行デスクではアニメ制作のスケジュールを決めたり、予算内でスタッフを手配したりとアニメプロデューサーとやりとりしながら仕事を進めていきます。
そして、制作進行デスクとして実力を認められたらアニメプロデューサーにキャリアアップすることができます。
制作デスクになるのに5年、更にプロデューサーになるのに5〜10年の経験が必要といわれています
最初の一歩は専門学校がおすすめ!
アニメ監督、アニメプロデューサーになるには、どちらも生半可な努力ではなれません。
長い年月を掛けて現場での経験を積む必要があります。
このような現状を知って「なんだか難しそう・・・」と不安に思う方もいることでしょう。
更に厳しい現状を言うとアニメ業界で働いている人はやりがいを持って働いている方がとても多いですがその反面、仕事環境がとても悪い所が多いです。
たとえば、年収などですね。
国税庁の民間給与実態調査によると、日本人の平均年収は 436万円とのことですが『アニメーション制作者実態調査報告書2019』に記載された、アニメーション制作者の2017年における年間収入が400万円以下の人が50%以上と平均に届かない人が多くいます。
他にも労働時間に関してもアニメーション制作者は平均より多いようです汗
しかも、劣悪な仕事環境で頑張って働いたとしても監督やプロデューサーに絶対になれるわけではありません。
ですが、そんな現状を知ってもアニメ監督あるいはプロデューサーになりたいという強い気持ちがあるなら最初の一歩として、専門学校か大学に通うのがおすすめです。
なぜなら、まずはアニメーター、制作進行として働くためにはアニメ制作会社に入社する必要があるからです。
そして、就職するためには専門的な知識があった方がいいのは当然のことでしょう。
たとえば、アミューズメントメディア総合学院ではアニメ制作について学べるアニメーション学科というものがあります。
アニメーション学科では更に下記2つの専攻があります
- アニメーター・監督専攻
- 制作・プロデューサー専攻
『アニメーター・監督専攻』ではアニメーターに必要な技術・知識について学ぶことができ、卒業後の進路としてアニメーター(動画・原画・作画監督・キャラクターデザイン)などがある。
『制作・プロデューサー専攻』であればアニメーション制作を総合的に学び監督として必要な能力を実践的に身につけ、 卒業後の進路として 制作進行 / 制作デスク / 制作プロデューサー / 演出助手などがある。
そして、アミューズメントメディア総合学院では2019年、2020年度卒業生の業界就職率が100%です。
つまり、アミューズメントメディア総合学院で24カ月間勉強をするだけでアニメーター、あるいは制作進行としてのスタートラインに立てるということです。
しかも入学されるほとんどの人が初心者で、大学生や社会人を経験してから入学されている人も沢山いるみたいです
またアミューズメントメディア総合学院では無料で資料請求が出来るため更に詳しいことを知りたい方は一度取り寄せてみることをおすすめします。
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アニメ監督の仕事内容を解説
アニメ監督、プロデューサーがどのような存在か、またどんな仕事をするかを簡単に紹介してきましたが、目指すならもう少し詳しく仕事内容を知りたいことでしょう。
そこで、下記ではより詳しい仕事内容について紹介していきます。
- アニメ監督の仕事内容
- アニメプロデューサーの仕事内容
それぞれ説明していきますので参考にしてください。
アニメ監督の仕事内容
アニメ監督はシナリオに従ってアニメーションの制作を指導・統括するのが役目で脚本、演出、絵コンテ、など全ての指導を行い、最終的に一個の作品としてのアニメを完成させるの仕事です。
現場によっては仕事内容が変化することもあり、例えばアニメ作品を作るにおいて脚本、演出、絵コンテの全てを行う監督もいれば、各仕事にそれぞれ役職をつけて、その人たちにある程度仕事を任せる場合もあります。
ようは担当するアニメ、監督によって仕事内容は多少違いがでるということですね。
そもそもアニメってどんな風に作られているの?全然分からな~い!
アニメーション作品を作る際は主に大きな3つの枠で分けられています。
- プリプロダクション
- プロダクション
- ポストプロダクション
そして3つの枠の中にそれぞれ細かい作業が割り振られています↓
一般的に30分枠のアニメ1話の制作には大体1ヶ月前後かかるといわれており、そのため1クール12~13話の制作にはのべ1年以上かかると考えてください。
えッマジ・・・こんな長い期間掛かるのッ?!
アニメ作品を作るにおいて、まずは制作会社や放送局出版社、スポンサーなどが集まり『製作委員会』を作り、そこで企画をまとめます。
企画がまとまったら、シナリオライターが各話の脚本を執筆し、その後キャラクターのデザインなどを設定したら絵コンテと呼ばれる作品のカット割りやカメラワークなど、作品の演出面を決定する重要な作業を行います。
絵コンテ作業が完了したらレイアウト作業にて映像の流れをより具体的に詰めていき、やっと原画作業(アニメを描く作業)に入れるのです。
絵コンテが終わったあとは原画を元に動画を作る作業にはいります!
動画作りからアニメが放送されるまでの間にアフレコや編集作業、BGM、効果音などを映像に合わせていく作業など、さまざまな調整を得てやっと作品が完成。
アニメ作品が完成するまでに制作陣だけで100人程の人が動くことになり、それらのスタッフを統括するのがアニメ監督になりますので、アニメ監督にはコミュニケーション能力、リーダーシップ、アニメ制作の知識、演出力など色々なスキルが求められます。
アニメプロデューサーの仕事内容
プロデューサーは、アニメの企画をあげたり予算管理をしたり制作の進行状況を管理するのが仕事です。
たとえば、何も考えずに「この原作をアニメにしよう!」と企画をあげても収益は上がらず赤字になってしまうのは言うまでもありません。
アニメ1話(30分)あたりの製作費は1300~3000万円掛かるのが一般的なので1クール分のアニメを制作するのに掛かるのは少なくとも1億円以上必要になるということです。
そのため、プロデューサーは誰を対象とする作品なのか、何で収益(グッズ、DVDなど)を上げるのか、掲載媒体は何か、どのような企業をパートナーにするのか、などのビジネス的な視点で企画をあげる必要があります。
私がプロデューサーになったら好きな漫画をアニメにしたかったけど、ただ好きな原作をアニメするだけじゃダメなんだ~・・・
またプロデューサーには下記2種類あります。
- 企画プロデューサー
- 制作プロデューサー
企画プロデューサー
企画のプロデューサーの主な仕事は、どんなアニメをつくるのかを考え、制作のための資金を集めるのが仕事です。
たとえば、自身で「ヒットする!」と思う原作(漫画・ラノベ・ゲームなど)を探して来たり制作委員会方式としてお金を出資してくれる企業を探したりします。
制作プロデューサー
制作プロデューサーはアニメ制作で、スタッフやスケジュールの管理をするのが仕事です。
アニメの各話の担当は「制作進行」が行い、その制作進行を束ねているのが「制作デスク」で、更に制作進行や制作デスクをまとめているのが制作プロデューサーになりますね。
どちらのプロデューサーになるにしろ、コミュニケーション能力、予算管理能力、スケジュール調整能力などのスキルを身に付けるのが大切です。
アニメ監督の年収はどれくらい?
アニメ業界は全体的に年収が低い傾向にありますが監督にしろ、プロデューサーにしろ目指すのであれば一体どれくらいのお金が貰えるのか気になりますよね。
『アニメーション制作者実態調査報告書2019』に記載されているものを見ますと2つの年収は下記になります。
- アニメ監督:779万円
- プロデューサー:592万円
どちらも統括する立場なのでアニメ業界の中ではとても高い年収です。
しかしこちらはあくまで平均であるため実際の年収は「人による」と、いうしかありません。
もう少し詳しい説明を下記でしたいと思います。
アニメ監督
アニメ監督の平均年収が779万円と紹介しました。
アニメ監督といえば、アニメ制作においてTOPの存在ということもあり、アニメ業界の中ではとても高い平均年収になります。
ですが、先程も言いましたがあくまで平均であって、もっと貰っている人も居れば平均より全然少ない監督もいるというこです。
そのため、「アニメ監督になれば○○○万円貰えるよ!」と断言は出来ません。
ですがアニメ監督として高い年収を貰いたい場合、フリーランスとして活動するのも一つの手です。
たとえばアニメ監督である『まんきゅう』さんはインタビューでフリーランスになったことで年収が増えたと仰っています。
- 30歳の保健体育
- 北斗の拳 イチゴ味
- アイドルマスター シンデレラガールズ劇場
まんきゅうさんは、ショートアニメを担当することで知られるアニメ監督の1人ですが大学卒業後に個人作家のような形でアニメを作っていたそうです。
そしてインターネット上に作品を公開していたところ映像制作会社『DLE』の社長に声をかけられてアニメ業界に入り監督になりました。
もともと一人で絵コンテ、演出、音楽や効果音まで作っていたから、アニメーターとかの下積みをせずいきなり監督になった珍しいパターンですね
そんな、まんきゅうさんですが10年間DLEを勤めた後に独立されています。
そして、フリーランスになったことで年収が「めちゃくちゃ増えましたね」と仰っており、濁してはおりますがちょっとした野球選手くらいの年収を貰える様になったようです。
しかし何度もいいますがこちらもあくまで一例に過ぎません。
上を見たらキリがありませんが下を見てもキリが無いので、一概に「アニメ監督になれば779万円くらい貰えるんだ!」との認識は持たずあくまで目安程度に思っていた方がいいでしょう。
お金が全てじゃないけど、大切な点だから気になるのはしょうがなくない?
プロデューサー
アニメ監督同様にアニメ制作現場のトップに位置するプロデューサーですが平均年収が592万円ほどになります。
こちらも先ほどと同じであくまで平均になりますのでもっと高い年収の人もいれば安い人もいるということですね。
ですが、プロデューサーの場合はどこの制作会社に勤務するかによっても大きく変わっていきます。
有名なアニメ制作会社の社員に限定して見れば、その平均年収はおよそ750万円くらいと言ってもいいでしょう。
逆に小さな制作会社に絞った場合は平均年収が400万円くらいになるみたいです
たとえば転職・求人サイトであるパソナキャリアで掲載されていた『株式会社KADOKAWA』でのプロデューサーの求人情報を見ると予定年収の欄には450万円〜800万円と記載がありますので、やはり規模の大きい会社であればかなりの高額年収を貰える可能性があります。
そのため年収面で、できるだけ多く貰いたい場合は規模の大きい有名アニメ制作会社を狙うのがおすすめです。
有名アニメ監督達の経歴を紹介!
ここまでアニメ監督になる方法、仕事内容、年収について紹介してきました。
そして、ここでは実際にアニメ監督して活躍されてきた方がどのような流れで監督になったかを紹介していきたいと思います。
- 庵野秀明
- 山田尚子
- 近藤光
それぞれ説明していくので参考にしてください。
庵野秀明
庵野秀明さんの代表作品といえば誰も知っている『新世紀エヴァンゲリオン』になります。
- ふしぎの海のナディア
- 新世紀エヴァンゲリオン
- 彼氏彼女の事情
え?マジッ!?妻は漫画家の安野モヨコさんみたいッ!
幼い頃からアニメや特撮にどっぷりとハマり、よく絵を描いていた庵野秀明さんですが高校生時代には、美術部の部長をされていました。
当時『ナカムライダー』という自主制作の映像作品が文化祭で上映されたようです
高校卒業後は就職せず、遊んでばかりいましたが親に心配され、一浪を経て当時、入試が実技のみであった大阪芸術大学映像計画学科に進学。
大学時代には自主製作映画グループである「DAICON FILM」の主要メンバーとして参加した、大阪で開催のSF大会でオープニングアニメーションや、特撮作品等を製作し、プロをも驚かせ高い評価を受けました。
その際、スタジオぬえのメンバーに誘われ『超時空要塞マクロス』の制作に参加し、アマチュアのアルバイトであるものの数話分の動画から原画までを担当されています。
この時に描いた爆発シーンが各所で評価されたみたいですね
その後は大学にあまり行っていなかったこともあり3回生時に除籍処分を受けますが、その時にはすでに『風の谷のナウシカ』への参加に伴う上京が決まっていたこともありそのまま上京しアニメーターとしての道を歩み始めます。
アニメーターとして様々な作品に参加するも原画・動画一筋でやっていくのは無理だと考え、監督・演出の仕事をメインに切り替えたようです。
そして1988年に『トップをねらえ!』でアニメ初監督を経験し、1997年には『新世紀エヴァンゲリオン』で第18回日本SF大賞を受賞とアニメーターから色々な経験を積んで監督になりました。
庵野秀明さんは1960年生まれだから初のアニメ監督の時は28歳のときですね!
山田尚子
繊細な心情描写を作品に反映させるが上手いと言われている女性監督の山田尚子さんですが、代表作品として『けいおん!』が有名です。
- けいおん!
- けいおん!!(2期)
- たまこまーけっと
山田尚子さんは幼少期に『ドラえもん』や『クレヨンしんちゃん』、『スタジオジブリ作品』をよく好んで観ていたと同時に絵を描く事も好きで『ドラゴンボール』や『ハイスクール!奇面組』などの絵を模写されていたようです。
大学は京都造形芸術大学に進学し特撮部に所属していたようです
2004年に京都アニメーションにアニメーターとして入社して様々な経験を得て2009年には若手ながらテレビアニメ『けいおん!』の監督に抜擢されています。
- 2005年:アニメ『AIR』にて初原画
- 2007年:アニメ『CLANNAD 』で演出補佐や演出を経験
- 2009年:アニメ『けいおん!』で監督に抜擢
けいおん!では、東京アニメアワードやアニメーション神戸で優秀作品賞を受賞されていますし、当時は数々の社会現象を巻き起こす大ヒットを巻き起こしました。
「けいおん!」がキッカケで楽器を始めた人が大勢いたな~
実は私もその一人www
その後も数々の作品に関わっている山田尚子さんですがアニメーションの良さについて「アニメは一コマ一コマに何かしら人間が手を加えて、コマが流れたときにはじめて動いて見える。その技術そのものに感動させられる。作品を作るときも、そうした初心を忘れないようにしている。」と答えています。
また2011年には『映画けいおん!』にて長編映画初監督を務め深夜アニメの劇場版としては史上初となる、第35回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞を受賞したという華々しい経歴の持ち主です。
近藤光
最後に、近藤光さんについての紹介です。
近藤光さんの場合は監督とプロデューサーのどちらとも経験があり、あの大人気作品である『鬼滅の刃』では制作プロデューサーも担当されています。
- フタコイ オルタナティブ(監督)
- Fate/Zero(プロデューサー)
- 劇場版 空の境界(プロデューサー)
近藤光さんは20代前半の頃にゲームなどの本を書く仕事をされていましたが、その後にアニメ制作会社に就職し『スパイダーマン』や『ルパン三世 くたばれ!ノストラダムス』などで制作進行を務めました。
それからも、映像コンテンツ会社のステップ映像で制作プロデューサーを務めましたが「自身が25歳だったらいたいと思う会社を作りたい」という気持ちから1999年に独立し、ufotableを設立。
近藤光さんはufotable制作作品の全てで制作プロデューサーを務めると同時にときには監督や絵コンテ、シリーズ構成を担当されたりもしています。
過去作品を見る限り、どっちかというとプロデューサー業がメインみたい!
このように、アニメ監督やプロデューサーになるまでの道のりは人それぞれです。
どうやってなるかを最終的に決めるのは自分自身になりますが、まずはアニメ制作会社に入社することがマストになりますね。
そのため、現時点で明確な道が、まだ思い付かない人は今回紹介した専門学校でアニメ制作について学ぶことをオススメします。
まとめ
今回は、アニメ監督に関わる仕事についてまとめてみました。
- アニメ制作には監督とプロデューサーという二人の統括者がいる
- 監督とプロデューサーの仕事内容は全然違う
- アニメ制作会社に入るための最初の一歩は専門学校がおすすめ
- 年収は人それぞれ
- 監督もプロデューサーも色々な方法でなれる。
これから監督やプロデューサーを目指している人はぜひ今回の記事を参考にして貰えればと思います!
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