VTuberデビューを目指し、コンセプトや名前も決まった。でも、いざ「”誰向け”に発信するか」を考えた瞬間、手が止まっていませんか?
「ターゲットを絞ると、ファンが減りそうで怖い」 「かといって『みんな向け』だと、結局誰にも刺さらず埋もれてしまいそう…」 「そもそも『ターゲット』と『ペルソナ』って何が違うの?」
その悩みは、準備生が通る壁と言えます。
この記事では、その悩みを解決するために「絞ることへの恐怖」を解消し、「たった一人に届けるメリット」についてや、具体的な思考法と実践的なステップを徹底的に解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
なぜVTuber活動に「ターゲット設定」が必須なのか?

VTuber活動を成功させるために、「ターゲット設定」は絶対に不可欠なステップです。
なぜなら、「みんなに届けたい」という戦略は、数万人のライバルVTuberの中に埋もれてしまい、結果として「誰にも届かない」という最も避けるべき事態を招く可能性が非常に高いからです。
現在のVTuber市場は完全な飽和状態であり、視聴者は「自分に関係ない」と判断したコンテンツを一瞬でスキップします。
「みんな」という曖昧な相手に向けて発信されたメッセージは、どうしても内容が薄まってしまい、誰の心にも「これは私のための配信だ!」と強く響かせることができません。
例えば、あなたが「癒し」をテーマにするとします。
「みんな、疲れてるよね」と漠然と発信するAさんがいたとして、この “みんな” には仕事の疲れや学業の疲れ、家事や人間関係の疲れなど、色々な状況で疲れている人がいるので、 “誰” 向けなのか分かりません。
一方、「毎日満員電車で通勤して、上司に怒られて、寝る前の一瞬だけでもすべてを忘れたい“あなた”に届けたい」と具体的に発信するBさんがいたとしたら、 ”誰” に届けたいか明確に分かりますよね。
そして、どちらの言葉が心を鷲掴みにするかは明らかでしょう。
したがって、あなたの貴重な魅力や情熱を「その他大勢」の中に埋もれさせないためにこそ、届ける相手を明確にする「ターゲット設定」が絶対に不可欠なのです。
ギャルターゲットが曖昧だと発信内容も曖昧になって結局 “誰にも” 届かないってことね



ターゲットを明確にすれば、発信内容も決めやすくなりますよ
【最大の壁】「ターゲットを絞るのが怖い」という恐怖を解消する


VTuber活動を成功させるために、「ターゲット設定」は必須と考えていもいいでしょう。
なぜなら、「〇〇が好きな人!」という明確な相手に向けて発信した内容のほうが、視聴者の心に深く刺さるライブ配信や動画コンテンツを圧倒的に作りやすくなるからです。
しかし、多くの準備生がこの「絞る」という作業に対して、「“みんな”向けではダメなのか」という【不安】や、「絞るとファンが減るのでは」という【恐怖】を抱え、思考停止してしまいがちです。
ここでは、まずあなたのその悩みを解消するため、以下の2つの核心的なポイントについて詳しく解説していきます。
- 勘違いしないで!「絞る」=「ファンが減る」ではない
- 成功の鍵は「たった一人へのラブレター」
「誰に届けるか」を明確にすることが、数万人のライバルの中に埋もれないための最も重要な戦略であることを、まずは理解していきましょう。



ターゲット設定しない方が多くの人に届けられそうだけど?



ターゲット設定した方が良い理由を一緒に見ていきましょう
勘違いしないで!「絞る」=「ファンが減る」ではない


ターゲットを「絞る」ことは、ファンを「減らす」ことにはなりません。
なぜなら、視聴者は「自分はこの配信のターゲット層ではないから見るのをやめよう」とは判断しないからです。
視聴者がファンになるかどうかは、ただ「その配信が自分にとって魅力的か」「心が動かされるか」という極めてシンプルな基準で決まります。
これは、ヒットした映画などをイメージすると分かりやすいかもしません。
たとえば、日本映画の歴代興行収入1位2位の「鬼滅の刃」はターゲットとしてはアニメや漫画好きな大人や子供です。
しかし、実際にはアニメを普段見ない大人やお年寄りまで映画を見に行っているんですよね。
ターゲット設定をすることで設定した「ターゲット」に刺さるコンテンツが明確になり、配信内容や動画内容が決めやすくなりますが、そのコンテンツが面白ければ鬼滅の刃の様に、ターゲット以外の人の興味も惹きつけられます。
つまり、ターゲット設定とは「それ以外の人を排除する」ための冷たい壁を作ることではありません。むしろ、あなたが「最も狙っている相手」に「確実に届ける」ための、強力な磁石を設置する作業です。
その熱意ある磁力に惹かれて、結果的にターゲット外だった人々も「なんだか魅力的だ」と集まってくれるようになります。



鬼滅の刃の映画は老若男女問わずに人気だったわよねッ!
成功の鍵は「たった一人へのラブレター」


ターゲット設定の恐怖を乗り越える最も効果的な考え方は、あなたの配信を「不特定多数へのチラシ」ではなく、「たった一人へのラブレター」として作ることです。
なぜなら、「みんな、愛してるよ!」という言葉よりも、「〇〇さん(たった一人)がいつも頑張っている姿、知ってるよ。だから、今夜はあなたのためだけに歌うね」という言葉の方が、圧倒的に人の心を動かせるからです。
この「たった一人」を深く想って作られたコンテンツこそが、強烈な熱量を持つのです。
「たった一人へのラブレター」という考え方が、なぜ成功の鍵となるのかについて、以下の2つのポイントで解説していきます。
- 「たった一人」に深く刺さるから、結果として「多くの人」に響く
- 「たった一人」に届けることが「セルフブランディング」に繋がる理由
それぞれ詳しく紹介していきますので、参考にしてみてください。



たった一人へのラブレターてどういうことかしら…



シッカリ見ていきましょう
「たった一人」に深く刺さるから、結果として「多くの人」に響く


「たった一人に深く刺されば、結果として多くの人にも響く」というのは、VTuber活動において非常に重要な考え方です。
なぜなら、あなたがラブレターの宛先として設定した「たった一人の、具体的な人物像」と、全く同じ悩み、価値観、ライフスタイルを持つ人々は、世の中に他にもたくさん存在するからです。
(※この「たった一人の具体的な人物像」こそが、この後の章で詳しく解説する「ペルソナ」の正体です。)
たとえば、あなたが「高橋さん(27歳、SE)」という一人の人物像に向けて、「今週も残業お疲れ様。そのプロジェクト大変だったね」と具体的な癒しの言葉を語りかける配信は、どうでしょうか。
同じように仕事で疲れている「佐藤さん(25歳、営業職)」や「伊藤さん(29歳、デザイナー)」の心にも、「これは俺(私)のことだ!」「この人、すごく分かってくれる」と深く響くに違いありません。
したがって、「たった一人」を100%満足させるために熱量を込めたコンテンツは、その背後にいる「似た悩みを持つ多くの人」をも満足させる強力な力を持つのです。
絞ることはファンを「減らす」のではなく、むしろ「深く刺さる」ことでファンを「増やす」戦略なのです。



たった一人に向けた内容でも、近しい人には刺さる内容ってことねッ!
「たった一人」に届けることが「セルフブランディング」に繋がる理由


あなたが決めた「たった一人」に深く刺さるように考えることこそが、VTuber活動における「セルフブランディング」と密接に繋がる、非常に重要なポイントです。
急に「セルフブランディング」という言葉が出てきて混乱したかもしれませんが、難しくありません。
これは「あなたが何者であるか」を明確にし、「〇〇といえば、この人!」という独自のブランドを計画的に立てる活動を指します。
たとえば、あなたがセルフブランディングの段階で、以下を決めたとします。
- ○○と言えば!
「あなたの枕元に届ける、深夜の睡眠導入ラジオ配信」 - コンセプト
頑張る人のための、眠れない夜の避難所 - 活動内容
深夜帯に落ち着いた雑談配信をする
この時点では、まだ「誰に」届けるかが曖昧です。
そこで、あなたのブランド(○○と言えば!)である「『睡眠導入ラジオ』を最も必要としているのは誰か?」と考えましょう。
そうする事で、ターゲットは「仕事のプレッシャーで寝つけない社会人」という風に定めることができます。
すると、あなたの配信内容(睡眠導入ラジオ)は、「寝つけない社会人」という明確な相手の悩みを解決するための、強烈な「価値」としてその人に届くのです。
このように、「たった一人」に刺さるようにターゲット設定を行うことこそ、あなたが計画的に決めた「〇〇といえば、この人」というブランド力を確固たるモノにする第一歩です。
設定したターゲット(社会人)があなたの元(配信)に集まれば集まるほど、あなたについてSNSなどの口コミで、ブランド(○○と言えば!)はより盤石な(揺るぎない)ものとなるため、ターゲット設定は非常に重要なんですよね。



ターゲット設定をしていない人は是非この機会にッ!
VTuberのセルフブランディングについては、以下記事で詳しく説明していますので、参考にしてみてください。


【混乱の解消】「ターゲット」と「ペルソナ」設定の違いを解説


あなたが抱える「『ターゲット』と『ペルソナ』って一体何が違うの?」という【混乱】を、ここで解消しましょう。
この2つの言葉の違いが曖昧なままだと、「誰に」届けるかが定まらず、この後の実践ステップ(決め方)で手が止まってしまいます。
この【混乱】を解消し、「なるほど!」とスッキリして前に進んでもらうため、ここでは以下の3つのポイントを順番に詳しく解説していきます。
- 「ターゲット」とは? あなたが狙うべき “グループ(面)” のこと
- 「ペルソナ」とは? そのグループを代表する “たった一人の個人(点)” のこと
- なぜ「ペルソナ(点)」まで決める必要があるの?
この2つは「面」と「点」の関係であり、この違いをしっかり理解することが、あなたの活動の「軸」を明確にするための鍵となります。



ターゲットとペルソナって同じでしょう?



2つの “違い” を一緒に見ていきましょう
「ターゲット」とは? あなたが狙うべき “グループ(面)” のこと
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「ターゲット」とは、あなたがVTuber活動を届けていきたいと考える、ある共通点を持った「集団(グループ)」のことです。
これは、あなたがブランディングで決めた「○○と言えば!」を、“誰向け”の市場に届けるかという「大まかな方向性」を定めるための、非常に重要な作業となります。
たとえば、あなたが立てた「○○と言えば!」とセットで考えると、非常に分かりやすくなります。
例1
○○と言えば!
「FPSゲームでマスターランクを目指す、ガチ攻略配信」と言えば!
ターゲット(集団)
「本気でランクを上げたい、ダイヤ帯~マスター帯のプレイヤー層」
例2
○○と言えば!
「あなたの枕元に届ける、深夜の睡眠導入ラジオ配信」と言えば!
ターゲット(集団)
「仕事や人間関係のストレスで、寝つきが悪い社会人層」
例3
○○と言えば!
「マニアックなボカロ曲やアニソンを専門に歌う、歌枠」と言えば!
ターゲット(集団)
「流行曲よりも、自分の好きなコアな名曲が聴きたいアニメ・ボカロファン層」
このように、この段階ではまだ「高橋さん(27歳)」のような個人ではなく、あなたがブランディングで決めた「○○と言えば!」に反応してくれるであろう、顔がぼんやりとした「集団(面)」で捉えている点が「ターゲット」の最大の特徴です。



ターゲットは個人じゃなくて、集団ってイメージですね
「ペルソナ」とは? そのグループを代表する “たった一人の個人(点)” のこと
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「ペルソナ」とは、先ほど決めたターゲット(グループ)の中で、あなたが「最もファンになってほしい」と願う、架空の「たった一人の人物像」を指します。
これは、「面」で捉えていたぼんやりとしたターゲット(集団)を、「点」にまで極限まで解像度を上げて具体化する作業です。
これまで使った3つの例すべてを、ターゲット(集団)からペルソナ(個人)へ進化させてみましょう。
【例1:FPSゲーム配信】
- ターゲット(集団)
「本気でランクを上げたい、ダイヤ帯~マスター帯のプレイヤー層」 - ペルソナ(個人)
「ユウキくん、19歳、大学生。 Apexにハマっているが、ダイヤ4の“沼”から抜け出せない。YouTubeで『マスターランクの人の“思考”』を学びたいと、解説動画を探している。」
【例2:睡眠導入ラジオ】
- ターゲット(集団)
「仕事や人間関係のストレスで、寝つきが悪い社会人層」 - ペルソナ(個人)
「高橋 ケンタさん、27歳、都内勤務のSE。 毎晩23時にベッドに入るが、仕事のプレッシャーで寝つけず、スマホで『静かに話してくれる癒し系』の配信を探している。」
【例3:マニアックな歌枠】
- ターゲット(集団)
「流行曲よりも、自分の好きなコアな名曲が聴きたいアニメ・ボカロファン層」 - ペルソナ(個人)
「ミオさん、24歳、OL。 2010年代のボカロ全盛期を通過。最近の流行曲より、昔聴いた“あの曲”を今でも大切にしており、Twitterで『歌ってみた』タグを検索しては、好みの歌声を探している。」
このように、ターゲットという集団を代表する、まるで実在する人物かのような「たった一人の個人(点)」こそが、「ペルソナ」です。



ターゲットの時とは比べ物にならないくらい解像度が高いわね
なぜ「ペルソナ(点)」まで決める必要があるの?
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「ターゲット(集団)」だけではなく、その先の「ペルソナ(個人)」まで決めることが、VTuberの成功に直結します。
なぜなら、「ターゲット」のままでは、まだ「みんな」という曖昧さが残っており、届けるメッセージ(配信内容)がどうしても薄くなってしまうからです。
「ペルソナ」という「たった一人」にまで解像度を上げることで、あなたの活動に強烈な「熱」と「具体性」が宿りますが、それによって得られる具体的なメリットは、大きく分けて以下の2つです。
- 理由1:届けるメッセージ(配信内容)が超具体的になる
- 理由2:あなたの「キャラ設定」に魂が宿る
ペルソナ設定は、あなたの活動を「誰にも刺さらない当たり障りのないもの」から「たった一人に深く刺さる強烈なもの」へと進化させる、最も重要な作業なのです。



ペルソナまで決めるとメリットがあるのね。。。



発信内容に具体性が出ます
理由1:届けるメッセージ(配信内容)が超具体的になる
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ペルソナを設定する最大のメリットは、あなたのVTuber活動における日々の「企画」や「発言」が、驚くほど具体的になることです。
なぜなら、「みんな」という曖昧な相手では「何がウケるか分からない」と悩みがちですが、「たった一人の個人」が相手なら、その人が何を求めているか、何に喜ぶかを明確にイメージできるからです。
例えば、前の章で設定した3つの例で、「ターゲット(集団)のままの場合」と、「ペルソナ(個人)まで決めた場合」を比べてみましょう。
【例1:FPSゲーム配信】
- ターゲット(集団)だけの場合
「ダイヤ帯の層」に向けた「ランクの上げ方」という、フワッとした企画しか思いつきません。 - ペルソナまで決めた場合(ユウキくん)
「ダイヤ4の“沼”にハマっている」「“思考”を知りたい」という悩みが見えるため、「ダイヤ4の沼から抜けるための“思考法”3選」という超具体的な攻略企画が刺さると分かります。
【例2:睡眠導入ラジオ】
- ターゲット(集団)だけの場合
「寝つきが悪い社会人」に向けて、ただ「静かに話す」ことしか思い浮かばないでしょう。 - ペルソナまで決めた場合(高橋さん)
「23時にベッドに入る」「仕事のプレッシャー」という背景が見えるため、「今夜はゲームをせず、明日の仕事に備えるための癒しBGMと、仕事と無関係な雑談にしよう」と、相手の悩みに寄り添った配信内容が決まります。
【例3:マニアックな歌枠】
- ターゲット(集団)だけの場合
「コアな曲」というだけで、どの年代の、どの曲が刺さるかまでは分かりません。 - ペルソナまで決めた場合(ミオさん)
「2010年代のボカロ全盛期を通過」という最強のヒントがあるため、「今週の歌枠は“2010年代のボカロ名曲”特集にしよう」と、最新の流行曲を歌うよりも確実に心に響く選曲ができます。
このように、ペルソナ設定を行う最大のメリットは、ターゲット(集団)のままでは絶対に作れなかった「超具体的な発信内容」を、迷いなく決めることができる点にあります。



ペルソナ設定って大事ね…
理由2:あなたの「キャラ設定」に魂が宿る


ペルソナ設定は、「理由1」で解説した配信内容だけでなく、あなたのVTuberとしての「キャラ設定(在り方)」が、相手(ファン)にとってどのような「役割(ロール)」を持つべきかを明確にしてくれます。
なぜなら、「誰に」届けるかが明確になることで、あなたがその人(ペルソナ)にとって「何者」として振る舞えば一番魅力が伝わるか、その「立ち位置」がハッキリと定まるからです。
例えば、前の章で設定した3人のペルソナを思い出してください。あなたの「役割」は、相手によって自然と明確になります。
- 【例1】のペルソナ(ユウキくん)の場合
あなたの「役割」は「ダイヤ4の沼から引き上げてくれる“師匠”や“コーチ”」として振る舞うのが最適だと分かります。 - 【例2】のペルソナ(高橋さん)の場合
あなたの「役割」は「1日の疲れを優しく受け止めてくれる“癒し手”や“聞き役”」であるべきだと確信が持てるでしょう。 - 【例3】のペルソナ(ミオさん)の場合
あなたの「役割」は「同じ時代の名曲を知っている“同志”や“オタク友達”」として接するのが一番喜ばれます。
挨拶一つとっても、「ユウキくん」には「よお、調子どうだ!」かもしれませんが、「高橋さん」には「こんばんは。今日もお疲れ様です」と、自然に言葉(=キャラの振る舞い)が決まってくるはずです。
このように、ペルソナが明確になることで、あなたのVtuberとしての「役割(ロール)」は、明確になります。
ただし、ペルソナを決めたからと言って、キャラ設定を無理に変える必要は全くありません。
あるいは、ショート動画の時だけペルソナを意識した役割(ロール)を演じるなどでもイイですね。
ペルソナに伴った役割(ロール)を演じるかは置いといて、ペルソナ設定を決めるだけで選択肢が増えるのは確かなので、まだペルソナ設定をしていない人はぜひ試してみてください。



キャラ設定作りの参考にはなりますよね
キャラ設定については、以下記事も参考にしてみてください。↓


【実践】3ステップで簡単!VTuberターゲットとペルソナの決め方


ここまでの理論編で「なぜターゲット設定が必要か」を理解し、「絞る恐怖」も解消できたと思います。
ここからは、あなたの「どうやって決めるの?」という最大の【混乱】を解消するため、具体的な「決め方」の実践編に入ります。
ターゲット設定は闇雲に考えるものではありません。以下のように明確な順番で考えるのが、最も簡単で確実な方法です。


この順番で考えれば、あなたはもう「何から手をつければいいか分からない」と迷うことはありません。
誰でも迷わず実践できる、この3つのステップを、詳しく解説していきます。



シッカリとターゲットとペルソナを決めるわよッ!



一つずつ、一緒に確認していきましょう。
STEP1:あなたの「発信内容」と「目的」を再確認する


ターゲット設定の第一歩は、いきなり「誰か」を探すことではありません。
まずは、あなたがセルフブランディングで決めた「自分は何を発信するのか」「何のために活動するのか」という、活動の原点をここで再確認することです。
なぜなら、この「発信内容」と「目的」こそが、次のSTEP2で「どんな集団(ターゲット)に届けるべきか」を判断するための、最も重要な“キー”となるからです。
このSTEP1では、あなたの「活動の軸」を明確にするため、以下の2つの “キー” を詳しく見ていきましょう。
- キー1:あなたの「発信内容」は?
- キー2:あなたの「目的」は?
STEP2で「誰に」届けるかを考える前に、まずはこのSTEP1で「発信内容」と「目的」を再確認してください。



なかなか難しそうね…



ターゲットやペルソナを定める為にも頑張りましょう
ブランディングについて詳しく知りたい方は以下記事を参考にしてみてください。


あなたの「発信内容」は?


まず最初に再確認すべきキー(軸)は、あなたがVTuberとして「何を発信していくのか?」という、活動の具体的な「内容」です。
なぜなら、あなたがどんな「発信内容」を提供するかによって、それを「誰が」求めているか(=ターゲット)が大きく変わってくるからです。
これは、あなたがセルフブランディングの段階で決めた「〇〇といえば!」を確認しましょう。
例えば、以下の様なイメージです。
- 「FPSゲームでマスターランクを目指す、ガチ攻略配信」と言えば!
- 「あなたの枕元に届ける、深夜の睡眠導入ラジオ配信」と言えば!
- 「マニアックなボカロ曲やアニソンを専門に歌う、歌枠」と言えば!
このように、ご自身がメインで行う活動内容を、ここで明確に言葉にして書き出してください。
この「発信内容」こそが、次のSTEP2で「誰に」その価値を届けるべきかを考えるための、最も重要な出発点となります。



発信内容は既に決めていたから余裕よッ!
あなたの「目的」は?


次に再確認すべきキー(軸)は、あなたが「何のために」VTuber活動をするのか、その「目的」です。ただし、STEP1のこの段階で明確な目的がなくても、全く問題ありません。
もしあなたの活動の「目的」が明確であれば、狙うべきターゲット層をより戦略的に絞り込むことができます。
ここで言う「目的」には、大きく分けて2種類あります。
- 隠れ目的
あなた自身の心の中にある目標(例:収益化、知名度UPなど)。ファンには直接言わないかもしれない目的。 - 共有目的
ファンと一緒に目指したい目標(例:チャンネル登録者〇〇人達成、イベント開催など)。
この両方、あるいはいずれかが明確だと、ターゲット設定はより戦略的になります。
- 「隠れ目的」の例
- 目的が「収益化(月〇万円!)」
→購買力や経済力のある「社会人層」をターゲット設定する - 目的が「知名度UP(外部依頼獲得!)」
拡散力が高い「10代~20代の学生層」も重要なターゲット候補
- 目的が「収益化(月〇万円!)」
- 「共有目的」の例:
- 目的が「オリジナルソングMVを制作し、100万再生!」
→ 「インディーズ音楽ファン」や「VTuberのオリジナル曲を探している層」をターゲット設定する - 目的が「Apexの大会で優勝!」
→ その目標達成を一緒に応援してくれるであろう、Apexの「競技志向の層」をターゲット設定する
- 目的が「オリジナルソングMVを制作し、100万再生!」
このように、あなたの「目的」を明確にすることで、STEP2でターゲットを絞り込む際の強力な「判断基準」の一つとなります。
結論として、ターゲット設定において「目的(隠れ目的でも共有目的でも)」を明確することは、より効果的なターゲット設定を行うことが可能になります。
ただし、目的がまだ曖昧でも、心配せずに次のステップに進んで大丈夫なので、安心してください。



目的がハッキリしているとターゲット設定がしやすいです
STEP2:あなたの価値を「最も求めている人」=「ターゲット(グループ)」を絞る


STEP1で再確認した「発信内容」と「目的」を元に、いよいよあなたの活動を「最も強く求めている人」=「ターゲット(グループ)」を具体的に絞り込むステップです。
理論編で解説した通り、あなたの価値(発信内容)は「みんな」に等しく響くわけではありません。
あなたの活動を最も高く評価し、熱狂的に支持してくれるであろう「特定のグループ」に狙いを定めることが、成功への最短ルートとなります。
ここでは、STEP1で明確にした2つのキー(軸)を使ったターゲットの絞り込み方を解説します。
- 絞り込みの軸1:あなたの「発信内容」から考える
- 絞り込みの軸2:あなたの「目的」から考える
この2つの軸で考えることで、ターゲット(集団)が見えてきますので、ぜひ実践してみてください。



いよいよターゲット設定ね。。。



シッカリと決めていきましょう
絞り込みの軸1:あなたの「発信内容」から考える


ターゲット(グループ)を絞り込むための最も基本的な軸は、STEP1で再確認したあなたの「発信内容」そのものです。
「この内容を、最も必要としている(欲しがっている)人は誰か?」と考えることから始めましょう。
なぜなら、あなたが提供する「発信内容」には、それを自然と求めている特定の視聴者層が必ず存在するからです。人々は自分の興味や悩みに合ったコンテンツを積極的に探しています。
STEP1で確認したあなたの「発信内容」を元に、それを最も強く求めているであろう「集団(ターゲット)」を具体的に考えてみてください。
例1
発信内容
「FPSゲームでマスターランクを目指す、ガチ攻略配信」
それを最も欲しているのは誰?
「本気でランクが上がらず悩んでいる、ダイヤ帯以下のプレイヤー層」
例2
発信内容
「あなたの枕元に届ける、深夜の睡眠導入ラジオ配信」
それを最も欲しているのは誰?
「仕事や人間関係のストレスで、寝つきが悪くなっている社会人層」
例3
発信内容
「マニアックなボカロ曲やアニソンを専門に歌う、歌枠」
それを最も欲しているのは誰?
「最近の流行曲よりも、昔好きだったコアな名曲が聴きたいアニメ・ボカロファン層」
このように、まずはあなたの「発信内容」を起点として、「これを一番喜んでくれるのは、どんなグループ(集団)だろうか?」と考えることが、ターゲット設定の最も確実な第一歩となります。



発信内容から考えるとターゲット設定しやすいわね
絞り込みの軸2:あなたの「目的」から考える


ターゲット(グループ)を絞り込むための2つ目の軸として、STEP1で再確認したあなたの活動の「目的(Why)」を考慮に入れる方法があります。
(目的が明確でない場合は、軸1だけでターゲットを決めても全く問題ありません。)
もし目的が明確であれば、軸1(発信内容)だけで考えたフワッとしたターゲットを、より戦略的に絞り込んだり、優先順位をつけたりすることができます。
具体的に、「発信内容」と「目的」を組み合わせることで、ターゲット設定がどう“アップグレード”されるか、4つの事例を見てみましょう。
【事例1:隠れ目的(収益化)の場合】
発信内容
PCについて異常に詳しいVTuberが、最新ガジェットをとことんレビューする配信
隠れ目的
アフィリエイト収益と企業案件で月〇〇万円稼ぎたい!
”発信内容”だけの場合のターゲット
「PCやガジェットに興味がある層」( 学生なども含まれ、収益化に直結しにくい)
”目的”を加えたターゲット
「PCやガジェットにお金を使える購買力が重要」という視点が加わる。結果、「所得の高い社会人層」をメインターゲットに設定。
【事例2:隠れ目的(知名度UP → 外部依頼)の場合】
発信内容
Live2Dモデリングの技術を、初心者にも分かりやすく解説する制作配信
隠れ目的
VTuber界隈での知名度を上げ、モデラーとして外部からの制作依頼を受けたい!
”発信内容”だけの場合のターゲット
「Live2Dを自分でも作ってみたい・使ってみたい層」( 趣味の層も含まれる)
”目的”を加えたターゲット
「将来顧客になる可能性があり、かつ情報を拡散してくれる層」が重要になる。 結果、「VTuber準備中」や「低予算でモデルを探している個人勢」をメインターゲットに設定。
【事例3:共有目的(初のオリ曲MV)の場合】
発信内容
ファンと一緒に成長していくアイドル系歌枠
共有目的
ファンと一緒にオリジナルソングMVを制作し、100万再生を達成したい!
”発信内容”だけの場合のターゲット
「アイドル系歌枠が好きな層」( 既存曲の「歌ってみた」を求めている層も含まれる)
”目的”を加えたターゲット
「オリジナル曲」「100万再生(=拡散・応援)」という目的が加わる。 結果、「新しいオリジナル曲に興味があり、クリエイターの成長物語を応援するのが好きで、MVの再生・拡散に協力してくれる層」をメインターゲットに設定
【事例4D:共有目的(Apex大会優勝・成長物語型)の場合】
発信内容
Apex Legends 初心者(例:ブロンズ帯)のVTuberが、マスターランクまで駆け上がる成長物語!
共有目的
視聴者(コーチ)と一緒にApexの大会で(いつか)優勝したい!
”発信内容”だけの場合のターゲット
「Apexのプレイヤー」(初心者~上級者までのApexのプレイヤー)
”目的”を加えたターゲット
「大会優勝」という目的が加わる。結果、「あなたの成長を見守り、アドバイスをくれる、育成・応援系のコンテンツが好きな層」(例:熱心な上級プレイヤーなど)をメインターゲットに設定。
このように、「目的(Why)」を考慮に入れることで、軸1(発信内容)で大まかに定めたターゲット(グループ)を、あなたのゴール達成に向けてよりシャープに、より戦略的に調整することが可能になります。
もちろん、目的がまだ曖昧な場合は、軸1だけでターゲットを決めても全く問題ありません。



目的を組み合わせることで、より詳細なターゲット層を設定する事ができます
STEP3:実在する人物のように「ペルソナ(個人)」を詳細に描き出す


いよいよ最後のステップです。STEP2で決めたターゲット(グループ)を代表する「たった一人の人物像(ペルソナ)」を、実在する人物かのように詳細に描き出します。
このペルソナの解像度(=具体性)が高ければ高いほど、あなたの発信するメッセージは鋭く、深くなり、理論編で解説した「たった一人に刺さる」コンテンツが作れるようになります。
ここでは、具体的にどうやってペルソナを描き出せばよいか以下の2つのポイントを順番に詳しく解説していきます。
- これだけは決めたい!ペルソナ設定の必須項目リスト
- (NG例)これでは動けない「悪いペルソナ」
このSTEP3を終えれば、あなたの「最高のファン」となるたった一人の人物像が完成します。早速、具体的な項目を見ていきましょう。



ついにペルソナ設定ねッ!



あなたのコンテンツを求めるたった一人の人物像を決めていきましょう
これだけは決めたい!ペルソナ設定の必須項目リスト


ペルソナをリアルに描き出すために、以下の必須項目リストを埋めていくのが最も簡単で確実な方法です。
なぜなら、これらの項目を具体的に考えることで、「なんとなくこんな人かな?」という曖昧なイメージから、「本当に実在しそうな、顔の見える個人」へと、ペルソナの解像度を飛躍的に高めることができるからです。
ペルソナ設定に「絶対の正解」はありませんが、最低限、以下の4つのカテゴリーについて考えてみましょう。これらが具体的であるほど、その人の「悩み」や「喜びのポイント」が見えやすくなります。
【ペルソナ設定:必須項目リスト】
- ① 基本情報:
- 名前(架空でOK)、年齢、性別、職業(または学年)など。
- ② ライフスタイル:
- どんな場所に住んでいて、いつ寝ていつ起きるのか。配信を見る時間帯は? 休日の過ごし方は?
- ③ 価値観・性格:
- どんなものが好き/嫌いか。最近ハマっていることは?
- ④ 悩み・願望:
- (最重要) 今、一番何に悩んでいるか? あなたの配信に何を期待しているか?
【記入例:睡眠導入ラジオのペルソナの場合】
- ① 基本情報:
- 高橋 ケンタ / 27歳 / 男性 / 都内勤務のSE
- ② ライフスタイル:
- 都心1Kで一人暮らし / 8時起床・24時就寝(理想) / 配信は23時以降にベッドの中で視聴 / 休日は家でゲームか寝てる
- ③ 価値観・性格:
- 好き:静かな場所、効率的なこと / 嫌い:うるさい場所、非効率な会議 / ハマってること:特にない(探してる)
- ④ 悩み・願望:
- (悩み)仕事のプレッシャーで寝つきが悪く、24時に寝ても深夜2時まで眠れないことが多い。
- (願望)寝る前にスマホを見てしまうので、どうせなら心が落ち着くような、静かで優しい声の配信を聴きながら眠りにつきたい。面白い話より、ただ寄り添ってくれる存在がほしい。
【💡ヒント】もし想像がつかない場合は…
「あなたの身近な友人」を一人思い浮かべて、その人をモデルにするのが一番簡単です。
例えば、あなたがアニメ系の発信をするなら、「一番仲の良いアニメ好きの友人」を思い浮かべ、その人の情報(年齢、好きな作品、悩みなど)を元に、上の4項目を埋めていくと、驚くほどリアルなペルソナが出来上がりますのでオススメです。
このように、ペルソナ設定は相手の顔が想像できそうなくらい解像度を高めるのがポイントです。
しかし、最初からすべてを完璧に埋める必要はありません。
まずは「この人、本当にいそうだな」とあなたが感じられるレベルを目指して、これらの項目を(友人を参考にしながらでも良いので)想像してみてください。



もちろん、自分で他の項目を追加して、もっと詳細に決めてもOKよッ!
「ライフスタイル」や「好きなもの」など、一見すると「ここまで細かく決める必要ある?」と感じるかもしれません。
しかし、この「解像度の高さ」こそが、後で大きな武器になります。
なぜなら、一人の「人物像」を詳細に描くことで、あなたがライブ配信や動画の企画を考える際、思いがけないアイデアが生まれることがあるからです。
例えば、ペルソナを「高橋 ケンタさん(27歳、SE)…(略)」にした場合を考えてみましょう。
彼の詳細なライフスタイル(例:深夜まで残業、寝つきが悪い、ベッドの中で配信視聴)や価値観(例:効率を重視、静かな場所が好き)を決めておくだけで、あなたの「睡眠導入ラジオ配信」の企画は無限に広がります。
- 「高橋さんが共感しそうな“SEあるある”を静かなトーンで語る雑談」
- 「寝る前15分でできる、最も効率的なリラックス方法の紹介」
- 「彼が休日にできそうな、静かで没頭できる趣味(例:読書、ソロキャンプ)の提案」
といった、ペルソナの日常や悩みに深く寄り添った具体的な企画が次々と思いつくはずです。
ここで最も伝えたいのは、詳細なペルソナ設定が、将来の企画立案における強力な武器になるということです。
高橋さんの例のように具体的なアイデアが浮かんできますが、それはあくまで可能性の一つ。ご自身の活動スタイルに合わないと感じれば、無理に採用する必要はありません。
重要なのは、ペルソナを深く掘り下げることで、後で見返した際に思いがけない発信内容の「種」を見つけるきっかけを与えてくれる、という点です。
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ここで多くの準備生が陥りがちなのが、一見すると具体的のようで、いざ活動しようとすると「何も企画が思い浮かばない=動けない」悪いペルソナ((NG例))です。
それは「たった一人の個人」を描き出せておらず、結局は前のSTEP2で決めた「ターゲット(集団)」を、別の言葉で言い換えただけに過ぎないパターンなどですね。
例えば、あなたの発信内容が、私たちが例に出した「深夜の睡眠導入ラジオ配信」だったとします。 そのペルソナとして、以下のように設定したらどうでしょうか。
【NG例:悪いペルソナ】
- 「20代の男性。仕事で疲れている。癒し系の配信を探している。」
これでは、私たちが必須項目リストの記入例で見た「高橋ケンタさん(27歳、SE、寝つきが悪い…)…(略)」と比べて、その人の「顔」や「リアルな悩み」が全く見えてきません。
その結果、「その人が“なぜ”あなたの配信を見るのか」「“どんな”言葉に癒されるのか」が不明確なため、具体的な企画(例:「SEあるある雑談」や「効率的なリラックス法」)に落とし込めず、結局「みんな」に向けて発信するのと同じことになってしまうので注意です。



ペルソナ設定の時は詳細に決めておきましょう
【活用編】ターゲット/ペルソナ設定を武器に!具体的な活動への活かし方


これであなたのターゲットとペルソナが完成しました。しかし、この作業は「ゴール」ではありません。
これは、本気でVTuber活動を迷わず進めるための「活動の土台となる“羅針盤(コンパス)”」を手に入れた、「スタート」に過ぎないです。
なぜなら、この「たった一人」のペルソナこそが、あなたがこれから毎日直面する「今日は何をツイートしよう?」「次の動画企画どうしよう?」「どんなグッズが喜ばれる?」といった、あらゆる悩みを解決するための“明確な判断基準”になるからです。
例えば、あなたが先ほどの【記入例】のように「仕事のプレッシャーで寝つきが悪い、27歳のSE…(略)」というペルソナを設定した場合、その「判断基準」は具体的な日々の活動に以下のように役立てます。
① SNS(Twitter)での「響く言葉」が見つかる
ペルソナ設定をしないと、「今日は何をツイートすれば…」と悩み、結局「おはよう!」「おやすみ!」といった、“みんな”に向けた当たり障りのない挨拶ばかりになりがちです。
ですが、あなたが設定したペルソナ(例:仕事でプレッシャーを感じているSE…(略))の具体的な悩みが分かっていればどうでしょう?
「(例)今週も1週間お疲れ様でした。週末はPCから離れて、ゆっくり休んでくださいね」といった、その人の悩みに“刺さる”具体的な言葉でツイートすることができます。
その“あなただけ”に向けたメッセージこそが、ペルソナ設定した人物像(と、その人に似た社会人)の心に深く響くツイートになるのです。
② ペルソナが「本当に見たい」企画・動画のアイデアが湧いてくる
ペルソナ設定をしないと、あなたの発信内容が「睡眠導入ラジオ」であっても、「(NG例)ただ静かにおしゃべりする」や「(NG例)一般的な“よく眠れる方法”の紹介」といった、フワッとした企画しか思い浮かびません。
ですが、ペルソナ(例:効率重視で寝つきが悪いSE…(略))が明確ならどうでしょう?
「(OK例)寝る前15分でできる、最も“効率的な”リラックス法」や、「(OK例)“SEあるある”を静かに語る雑談」といった、ペルソナが“絶対に”見たいと思う具体的な企画のアイデアが自然と湧いてくるのです。
③ ファンが本当に「欲しい」グッズのアイデアが湧いてくる
ペルソナ設定をしないと、あなたの発信内容が「睡眠導入ラジオ」であっても、「(NG例)とりあえずロゴ入りTシャツ」や「(NG例)汎用的なアクリルスタンド」といった、ブランド(発信内容)と直接関係のない、ありきたりなグッズしか思い浮かばないかもしれません。
ですが、ペルソナ(例:ベッドで配信視聴、寝つきが悪いSE…(略))の具体的な状況や悩みを想像すればどうでしょう?
「(OK例)睡眠の質を上げる、肌触りの良いアイマスク(ロゴ入り)」や、「(OK例)安眠効果のあるオリジナルブレンドのアロマオイル」といった、その人が“本当に”欲しがり、日常で使ってくれるグッズのアイデアが自然と湧いてくるのです。
④ クリエイター活動(外部依頼)の「営業先」が明確になる
ペルソナ設定をしないと、あなたがLive2Dモデラーを目指す場合、「(NG例)Live2Dモデル作れます!ご依頼ください!」と、不特定多数(みんな)に向けて闇雲に営業するしかありません。
しかし「(OK例)“バイト代5万円で、初めての依頼に不安な学生”…(略)」というペルソナを定めていればどうでしょう?
「(OK例)“不安な初心者も安心!5万円コミコミ・導入サポート付きプラン”」といった、ペルソナの悩みを解決するサービスを打ち出すことができるのです。
このように、ペルソナ設定は「決めて終わり」ではなく、日々の活動のあらゆる場面であなたを助けてくれる「必須のツール(道具)」となります。



ターゲットやペルソナを決めると色々な発信活動に利用できるのねッ!
【ケーススタディ】架空の準備生「V子さん」の思考を追体験しよう


これまでの「理論編」「実践編」「活用編」のすべてを、一人の架空の準備生「V子さん」に当てはめてシミュレーションしてみましょう。
※「V子さん」は、この記事の読者(あなた)に、ターゲット設定の思考プロセスを具体的に追体験してもらうための架空の人物です。
V子さんは、デビューに向けてまず自分の「コンセプト」であり、「活動の軸」となる「発信内容」と「目的」を再確認しました。
- 発信内容(What)
「マニアックなボカロ曲やアニソンを専門に歌う、歌枠」 - 目的(Why)
「(隠れ目的)自分の歌唱力で有名になり、将来はクリエイター(歌い手)として依頼を受けたい」 「(共有目的)流行曲に埋もれた“あの頃の名曲”を、本当に好きな“同志”と共有したい」
V子さんは、STEP1のキー(軸)を元に、ターゲット(集団)を絞り込みました。
- 発信内容から
「マニアックな曲を求めている層」 - 目的から
「クリエイターとして認めてくれる(=耳が肥えている)層」+「“同志”として熱狂してくれる層」 - 決定したターゲット(集団)
「流行曲よりも、自分の好きなコアな名曲が聴きたいアニメ・ボカロファン層」
V子さんは、その「集団」を代表する「たった一人」を、この記事で紹介した【必須項目リスト】を使って描き出しました。
- ① 基本情報
ミオさん / 24歳 / 女性 / OL(事務職) - ② ライフスタイル
都内。平日は20時に帰宅。休日はアニメ一気見。配信視聴は21時以降。 - ③ 価値観
好き(2010年代のボカロ、アニソン(特に90年代)) - ④ 悩み・願望
「最近の流行曲ばかりで、昔好きだったあの曲を歌ってくれる人がいない。私の『好き』を共有できる『同志』がほしい!」
ペルソナ(ミオさん)が完成したV子さんは、もう「何をすればいいか」で迷いません。
- SNS(Twitter)
「(NG例)今夜、歌枠やります!」ではなく、 「(OK例)今夜の歌枠は2012年のボカロ名曲縛り!“同志”よ、集まれ!」と発信できます。 - 企画・動画
「(NG例)最新ヒットソングメドレー」ではなく、 「(OK例)“同志”(ミオさん)が絶対に反応する、『神曲なのに埋もれた90年代アニソンメドレー』」という具体的な企画が思いつきます。 - クリエイター活動(目的)
「(NG例)歌、ご依頼ください」ではなく、 「(OK例)“2010年代ボカロ・アニソン専門”歌い手です。あなたの作品に“あの頃の熱量”が欲しい時、ご依頼ください」と、ニッチで強力な営業ができるようになります。
このように、V子さんの思考プロセスを追体験することで、「フワッとしたコンセプト(マニアックな歌枠)」だけだった状態から、「たった一人(ミオさん)」に深く刺さるための、超具体的な活動(SNS、企画、外部営業)までが明確に決まっていく様子が分かったと思います。
ターゲット設定とペルソナ設定は、あなたの活動を「制限」するものでは決してありません。
むしろ、「今日は何をしよう…」という日々の「迷い」を消し去り、「“この人”に届けよう!」という“確信”を与えてくれる、あなただけの強力な“設計図”なのです。
V子さんができたように、あなたも必ずできるので、ぜひターゲットやペルソナを設定してみてください。



なんとなくイメージ付くわね!



ぜひ、設定してみてください
VTuberのターゲット設定でよくあるQ&A(残った不安の解消)
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- 決めたペルソナ以外の人は、ファンになってくれないの?
-
まったく心配ありません!
本編で解説した「鬼滅の刃」の例を思い出してください。ターゲット(例:少年)に深く刺さるものを作った結果、ターゲット外(例:普段アニメを見ない大人)にも熱狂が広がりました。「絞る」ことで熱狂が生まれ、結果的にペルソナ以外のファンが増えるのです。
- 一度決めたペルソナは、絶対に変えてはいけませんか?
-
いいえ、まったく問題ありません!
ペルソナは「仮説」なので、実際のファンの反応を見ながら、いつでも見直して(アップデートして)OKです。
- どうしてもペルソナが思い浮かびません…
-
ゼロから作るのが難しければ、「過去に悩んでいた頃の自分」や「一番仲の良い実在の友人」をモデルにするのが一番簡単で確実です。
- ペルソナ向け(点)の「発信」と、ターゲット向け(集団)の「発信」、どっちをやればいいの?
-
どっちかを選ぶ必要はありません、両方やるのが大正解です!
ペルソナ(点)は「深く刺す」コンテンツに、ターゲット(集団)は「一体感を高める」コンテンツにと、使い分けることで活動の幅が広がります。
- 実際に活動を始めたら、ペルソナとは“違う”層のファンが集まりました。どうすればいい?
-
それは「失敗」ではなく「素晴らしい発見」です!
あなたの魅力が、予想外の層に刺さった証拠です。すぐに、実際に集まってくれたファン層という「最高のデータ」を元に、元のペルソナを「最適化(アップデート)」していきましょう。
- 逆に、ペルソナを「ニッチ」にしすぎて、ファンが全然来ないのが怖いです。
-
ペルソナ(個人)がニッチでも、その人が代表するターゲット(集団)がゼロでなければ問題ありません。
「Apexで大会優勝を目指す競技層」はニッチですが、実在します。しかし、「火星在住のApexプレイヤー」は(今のところ)ゼロなのでNGです。
- 届けたい相手が2パターン(例:学生と社会人)いる場合、ペルソナを2人作ってもいい?
-
NGでは無いですが、初心者のうちはオススメしません。
ペルソナが2人いると、結局「みんな向け」と同じで発信内容がブレてしまいます。まずは最も熱意を届けたい「たった一人」のペルソナに集中して、ブランドを確立させるのがオススメです。
まとめ
今回は、VTuber準備生が必ずぶつかる「ターゲット設定」の【混乱】【恐怖】【不安】を解消する方法について、徹底的に解説しました。
結論として、「みんな向け」という曖昧な状態から抜け出し、「たった一人」のペルソナを明確にすることこそが、あなたの活動を迷いなく加速させる唯一の鍵です。
なぜなら、この記事で学んだように、「たった一人」に深く刺さるように設計されたメッセージ(=ラブレター)こそが、あなたの配信内容、企画、日々の発言すべてに明確な「軸」と「熱」を与え、結果として数万人のライバルの中からあなたを見つけてもらう力になるからです。
「誰向け」かが決まった瞬間に、あなたの活動の「何をすべきか」も自動的に決まります。その明確な一歩が、あなたのVTuber活動を成功へと導く、最も確実な加速装置となるはずです。



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