【VTuberの目的の決め方】目標設定・活動方針との違いを徹底解説!

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VTuberデビューの準備中、「何のために活動するのか?」というVTuberの「目的」の決め方で手が止まっていませんか?

「活動方針」や「目標設定」といった言葉と「目的」がどう違うのか混乱し、「ただ楽しみたい!」という理由だけで活動を始めてしまうと挫折してしまうかもしれません。

活動の「軸」が曖昧なままでは、数多くのライバルの中に埋もれてしまい、活動を継続するのは困難です。

この記事では、まずその3つの言葉の決定的な違いをスッキリ整理します。その上で、「活動の軸(=目的)」を見つける具体的な3ステップを徹底解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

目次

VTuberデビュー準備で手が止まる「活動の軸」問題

VTuberデビュー準備において、「活動の軸」が定まらないことは、多くの準備生が直面する最初の大きな壁です。

なぜなら、活動の原点となる「何のためにやるのか?」が曖昧なままだと、この先の重要な判断(コンセプトや配信内容)を何も決められなくなってしまうからです。

この「活動の軸」問題は、多くの場合、以下のような具体的な「悩み」や「迷い」として現れます。ここでは、それらを一つずつ認識して貰うのが目的です。

  • 「目的」「目標」「方針」の言葉の違い
  • 「楽しみたい」だけでは活動を継続できない
  • 「収益化したい」本音の扱い方

これらの具体的な悩みや迷いを一つずつ認識することこそが、あなたのデビュー準備を止めている「思考停止」状態から抜け出すための、最初の第一歩となります。

ギャル

まずは、問題の認識だけでいいのね(簡単じゃないッ♪)

こーぷ

まずは “何が” 問題なのか認識して解決策は後で説明していきます

当サイトでは、Vtuberのなり方についても紹介していますので、興味があれば参考にしてみてください。

「目的」「目標」「方針」…似た言葉が多くて手が止まっていませんか?

Vtuber活動を始める際、「目的」「目標」「方針」といった似た言葉が飛び交い、どれから手をつけるべきか混乱している人も多いのではないでしょうか。

これら3つの言葉は、活動の「軸」を決める上でどれも重要ですが、それぞれが持つ「役割」が全く違います。

多くの人がこの役割の違いを意識しないまま、「活動方針の決め方」や「目標設定」について同時に考えようとするため、思考が整理できなくなってしまいます。

例えば、あなたが「ゲームを作りたい」と考えた場合、以下のように「3つの役割」に整理する必要があります。

  • 「目的」(=なぜやるか?)
    例:「オリジナルゲームを作ってゲーマにプレイしてほしいから」
  • 「目標」(=目的の為に何を達成するか?)
    例:「デモ版をリリースする」
  • 「方針」(=目的・目標の為にどう進むか?)
    例:「ゲーム制作の進捗を配信する」

このように、「目的」「目標」「方針」は全く役割が違うんですよね。

ここまで読んで、もしかしたら「自分には決めるの無理かも…」と思った人もいるかもしれませんが、心配しないでください。

この混乱を解消するために、あとでこれらの言葉が持つ「本当の役割」と「考えるべき正しい順番」を徹底的に解説します。

そのため、ここでは「目的」「目標」「方針」は役割が全く違うという認識をすれば問題ありません。

ギャル

「目的」「目標」「活動方針」って同じ様な意味だと思ってた…

「楽しみたい」だけでは活動を継続できない理由

「VTuber活動は、とにかく楽しみたい」という動機は、活動を始める上で最も大切なものです。

しかし、「楽しみたい」という理由だけでこの先ずっと活動を続けていくことは、非常に難しいのが現実です。

なぜなら、その「楽しい」という純粋な感情は、あなたの活動の「エネルギー」にはなりますが、「目的」にはならないからです。

あなたの「楽しい」という感情を「強力なエネルギー」だと考えてみてください。

もし明確な「目的(=何のためにそのエネルギーを使うか)」がなければ、その貴重なエネルギーは、あちこちにまき散らされ、「無駄遣い」になってしまいます。

最初は「楽しい」という感情エネルギーだけで活動が上手く行ったとしても、ファンが増えないなど、壁にぶつかるかもしれません。

そして、「一体何のためにこんな大変な思いを…?」と、活動を続ける理由そのものを見失ってしまい、最悪の場合は引退する可能性だってあります。

したがって、「楽しみたい」というエネルギーを無駄遣いせず、正しいところにエネルギーを投入するためにも、 “目的” を定めることをオススメします。

こーぷ

「エネルギー」を活用する為の「目的」を見つけましょう

「収益化=悪」という罪悪感が、あなたの活動を破綻させるワケ

「収益化したい」「有名になりたい」といった本音を、どう扱えばいいか迷っている。あるいは、それを認めること自体に罪悪感を抱いている

これは、多くの準備生が陥る思考停止のワナです。

なぜなら、「ファンに夢を届ける」というVTuberの理想的な姿と、「お金」という現実的な欲求が、心の中で矛盾するように感じられるからです。

例えば、「お金儲けは悪だ」という罪悪感から、もしあなたが「収益化」という選択肢を最初から否定(あるいは無視)してしまうと、明確な問題が発生します。

VTuber活動は、あなたが想像している以上に「お金」がかかり続けます。

初期の機材購入(PC、マイク)はもちろん、クオリティを上げるためのサムネイル制作依頼や動画編集依頼など、継続的な「資金投資」が必要です。

もしあなたが「収益化」という、「資金回収」する手段を罪悪感で最初から否定してしまえば、あなたの活動は「お金を一方的に失い続ける」という、持続不可能な状態に陥るかもしれません。

結果、「お金が尽きて、活動を続けられなくなる」という最悪の結末を迎えてしまう可能性がでてきます。

したがって、あなたの活動を「継続」させていくためにも、その「本音(収益化)」をまずはあなた自身が正しく認めることが、長くVtuber活動を行う上で大切なポイントとなります。

ギャル

お金は大事よッ!

まずは言葉を整理しよう!「目的」「目標」「方針」の決定的な違い

ここでは、「目的」「目標」「方針」という3つの言葉が持つ「正しい役割」について解説してきます。

なぜなら、前の章で確認したように、これらの役割を混同することがあなたの混乱を生む最大の原因だからです。ここを整理しない限り、あなたの活動の「設計図」を描くことはできません。

あなたのVTuber活動に必要な「設計図」を描くため、以下の2つの重要なポイントを徹底的に解説していきます。

  • VTuber活動の「設計図」:3つの言葉の正しい役割
  • 「登録者〇万人」を“目的”にすると燃え尽きてしまう理由

これは、カーナビで「最終的な目的地(=目的)」と、「途中の中間地点(=目標)」、そして「どので行くか(=方針)」を正しく入力するのと全く同じです。

どれか一つでも間違えれば、目的地にはたどり着けませんので、シッカリと学んでいきましょう。

ギャル

目的、目標、方針についてシッカリ勉強するわよッ!

こーぷ

3つの違いを知って自分だけの設計図を書きましょう

VTuber活動の「設計図」:3つの言葉の正しい役割

あなたの混乱を解消するため、まず「目的」「目標」「方針」という3つの言葉が持つ、明確な「役割」「正しい順番(優先順位)」をここで定義します。

活動の軸を作るためには「目的 → 目標 → 方針」という順番で考えることがオススメです。

ここでは、以下3つの役割について、一つずつ詳しく解説していきます。

  • 目的: あなたの活動の最終的な「目的地」(理由)
  • 目標: 目的地までの「中間地点」(達成すべき数値や出来事)
  • 方針: 目的地までの「進み方」(コンセプトや配信内容)

この3つの役割と「考える順番」を理解し、正しく設定することこそが、あなたの活動設計の揺るぎない「基盤」となります。

ギャル

か、簡単に説明しなさいよね…

こーぷ

一つひとつは難しくないので、安心してください

目的: あなたの活動の最終的な「目的地」(理由)

「目的」とは、あなたのVTuber活動における、すべての土台となる “最終的な「目的地」” のことです。

これこそが、あなたが壁にぶつかった時(例:人気が出ない、活動が大変)に、「何のために自分は頑張るのか?」という問いに答えてくれる唯一の「活動の理由」になります。

「目的」とは、あなたを突き動かす根本的な動機です。

例えば、以下のようなものがすべて「目的」にあたります。

  • (価値提供 型)
    「疲れた社会人に、寝る前の癒しを届けたい」
  • (布教・共感 型)
    「マイナーゲームの面白さを広めたい」
  • (自己実現 型)
    「オリジナルゲーム作品を作りたい」

したがって、「目的」はあなたの活動における「すべての判断基準」となります。

この後で決めるすべての「目標」や「方針」は、この「目的(目的地)」にたどり着くために存在している、ということを強く意識してください。

ギャル

目的を叶える為に、目標と方針を決めるイメージってことかしら

目標:目的地までの「中間地点」(達成すべき数値や出来事)

「目標」とは、あなたが決めた「目的(最終目的地)」にたどり着くために設定する、具体的な「達成すべき目印(目標)」のことです。

「目的(最終地点)」だけを見ていきなり動き出しても、具体的に「今日何をすべきか」が漠然としており、目的を達成できない可能性があります。

現在地から目的地までの間に、「何をすべきか」という具体的な「目標」を複数設定するほうが、やるべきことが明確になり、挫折のリスクを減らせます。

混乱しないよう、前に挙げた3つの「目的」の例に沿って、それぞれに対応する「目標」の例を見てみましょう。

目的1:「疲れた社会人に、癒しを届けたい」場合

目標1
オリジナルの癒しASMRボイス作品を3本リリースする

目標2
社会人がブルーな気分になる、日曜・月曜の夜に毎週癒し睡眠導入配信をする

目的2:「マイナーゲームの面白さを広めたい」場合

目標1
そのゲームの公式アンバサダー(公認VTuber)になる

目標2
面白さを広めるためにゲーム制作者にインタビューする特別配信を実現する

目的3:「オリジナルゲーム作品を作りたい」場合

目標1
3か月以内にゲームのデモ版をリリースする

目標2
ゲームのイラストレーター(あるいは声優)とのコラボ配信を実現する

このように「目標」は、あなたの「目的」までの進捗を「可視化(見える化)」し、日々の行動を具体化するための、不可欠な“目印”の役割を果たします。

また、目標は1つにする必要はなく、何個も立てて問題ありません。

むしろ自分が今立っている現在地から目的である最終地点までの間に、何個もの目標を立てる方が達成率やモチベーションが高くなるので、オススメです。

こーぷ

目的達成の確率を少しでも上げる為に多くの目標を立ててみましょう

方針:目的地までの「進み方」(コンセプトや配信内容)

「方針」とは、あなたが決めた「目的(目的地)」や、設定した「目標(目印)」を達成するための、具体的な「進み方」のことです。

もう少し簡潔に言うと、「方針」とは、あなたの日々の行動を決定する「活動ルール」とイメージするといいいかもしれません。

もしこの「方針(ルール)」がなければ、「今日は流行の〇〇をプレイしようかな…」と、あなたの行動は「目的」から「ブレて」しまうかもしれません。

その結果、目的という最終地点とは全然違う方向に走りだしてしまい、目的達成できる可能性がガクッと下がってしまうので注意が必要です。

これまでの3つの「目的」の例に沿って、「目的」→「目標」→「方針」の繋がりを見てみましょう。

例1

【目的】
疲れた社会人に、癒しを届けたい

【目 標】
(目的達成のため)オリジナルの癒しASMRボイス作品を3本リリースする

【方 針】
(目的・目標達成のため)睡眠導入ASMRをメインコンテンツとして配信し、ノウハウを蓄積する

例2

【目的】
マイナーゲームの面白さを広めたい

【目 標】
(目的達成のため)公式アンバサダー(公認VTuber)になる

【方 針】
(目的・目標達成のため)そのゲームの解説・攻略動画を徹底的に投稿し、開発者に熱意をアピールする

例3

【目的】
オリジナルゲーム作品を作りたい

【目 標】
(目的達成のため)3か月以内にデモ版をリリースする

【方 針】
(目的・目標達成のため)ゲーム制作の進捗をメインの配信内容にし、視聴者を巻き込みながら開発する

このように、以下「目的」「目標」「方針」の3つが揃って、初めてあなたの活動は「設計図」として機能するのです。

  • 【目的】:「最終的な目的地」(例:癒しを届ける)
  • 【目標】:「具体的な目印(中間地点)」(例:ASMR作品をリリース)
  • 【方針】:「活動ルール」(例:睡眠導入ASMRをメインとして配信)
ギャル

「目的」「目標」「方針」のどれも欠けてはダメってとねッ!

「登録者〇万人」を“目的”にすると燃え尽きてしまう理由

多くの準備生が陥る失敗の1つとして、「チャンネル登録者〇万人」といった「目標」を、最終的な「目的」だと勘違いしてしまうことです。

なぜなら、「数字」を「目的(=最終ゴール)」に設定すると、その数字を「達成した」場合でも、「達成できなかった」場合でも、どちらの未来でも「燃え尽きて」活動が継続できなくなる可能性があるからです。

ここまで説明した「設計図」で、この失敗例を見てみましょう。

あなたの本当の【目的】は、「オリジナルゲーム作品を作りたい」だったとします。

しかし、あなたは「登録者1万人が【目的】だ!」と勘違いしていると仮定しましょう。

失敗例1:達成「できなかった」場合

あなたは5000人で伸び悩み、「1万人いかない自分はダメだ」と挫折します。

実際は、その5000人に見守られながら「ゲーム制作」という「本当の【目的】」は、100%順調に進んでいたかもしれないのに、です。

失敗例2:達成「できた」場合

あなたは1万人を達成した瞬間、「…で、次は何だっけ?」と燃え尽きます。

なぜなら、あなたは「1万人」という“目印”を通過しただけで、「本当の【目的】(ゲーム作成)」は、まだ完成していないからです。

しかし、「登録者数○○人!」というのを目的と勘違いしているあなたは、次の「2万人」という”目印”を探すだけの、数字に囚われた状態になってしまいます。

成功例:目的を正しく「設定」した場合

では、「目的」を正しく設定していた場合はどうでしょう。

あなたの【目的】は、「ゲーム制作」です。

あなたは、「1万人」を「単なる目印(=【目標】)」として設定し、結果として5000人で伸び悩みました。

もちろん、「1万人」という【目標】を達成できなかったことには、それなりに落ち込むかもしれません。

しかし、あなたは「燃え尽きる」ことはありません。

なぜなら、あなたの最優先事項である「本当の【目的】」は、「登録者数」ではなく、「ゲーム制作」だからです。

「登録者数」は、あくまであなたの「目的(目的地)」にたどり着くための “目印(目標)” の一つに過ぎません。

その「目印」を「目的地」そのものだと見誤らないこと。これこそが、活動を長く続けるための最大の秘訣です。

ギャル

登録者を目的(最終地点)にしない方がいいのね…

こーぷ

目標(中間地点)の1つとして掲げるのはいいですね

VTuberの「活動目的」を深掘り!挫折しない「軸」の決め方

ここまで読んで、「目的」「目標」「方針」の「言葉の違い」を理解できたのではないでしょうか。

しかし、次に 「なぜ、そこまでして『目的』を決める必要があるのか?」「それは具体的にどんなメリットがあるのか?」と疑問に思ったかもしれません。

目的を決めるという作業は、あなたが活動を始めた後に直面する「3大挫折ポイント」(=「ネタ切れ」「数字の停滞」「ライバルとの差別化」)を解決してくれます。

そこで、ここでは目的を決めることで得られる以下の「強力なメリット」を一つずつ深掘りしていきます。

  • 日々の企画(配信ネタ)に一貫性が生まれ、迷わなくなる
  • 数字が伸びない時期も、モチベーションを維持できる
  • 「あなただから見たい」という熱心なファンが集まりやすくなる

これら3つの「実践的なメリット(=目的を決めるべき理由)」を深掘りすることこそが、あなたの「目的」の具体的な見つけ方に繋がる最後の「準備」となりますので、参考にしてみてください。

ギャル

メリットがあるのは嬉しいわね

こーぷ

ジックリ見ていきましょう

メリット1:日々の企画(配信ネタ)に一貫性が生まれ、迷わなくなる

「目的(軸)」を明確に定めるメリット1つ目は、「ネタ切れ(=「今日は何を配信しよう…」という日々の企画の迷い)」を解決できることです。

なぜなら、あなたの「目的」は、日々の行動を選択するための「明確な判断基準(フィルター)」として機能し、「やるべきこと」と「やらなくていいこと」が仕分けやすくなるからです。

例えば、あなたの「目的」が「オリジナルゲーム作品を作りたい」だったとします。

もし世の中で「流行りのFPSゲーム」がバズっていても、あなたの「判断基準(=ゲーム制作の役に立つか?)」に照らし合わせれば、「これは自分の目的とは違う」と「やらない」という判断ができます。

逆に、「ゲーム制作の進捗配信」や「キャラクターデザインのアイデア募集枠」であれば、「これは自分の目的に合う」と「やるべき」という確信を持って企画できます。

このように、明確な「目的」は、あなたの貴重な時間やエネルギーを「流行」に振り回されて無駄遣いするのを防ぎ、「今日は何をしよう…」という日々の企画立案の悩みを解決してくれます。

ギャル

目的が決まると、判断基準も分かりやすいわね

メリット2:数字が伸びない時期も、モチベーションを維持できる

「目的(軸)」を明確に定める2つ目のメリットは、「数字の停滞(=チャンネル登録者数や再生数が伸び悩む時期)」に直面した時、あなたのモチベーションを維持する「心の支柱」となることです。

なぜなら、「目的(ゲーム作成)」と「目標(チャンネル登録者数1万人)」は全くの別物だからです。

VTuber活動は必ず数字が伸び悩む時期が来ます。

その時、「数字(目標)」しか見ていない人は「自分はダメだ」と挫折してしまいますが、「目的」を持つ人は「数字」とは “別の物差し” を持っているため、心が折れません。

例えば、あなたの「目的」が「オリジナルゲーム作品を作りたい」だったとします。そして「目標」として「チャンネル登録者1万人」を設定しました。

この場合、仮に目標であるチャンネル登録者数1万人を達成できなくても、心が折られることはありません。

なぜなら、「ゲーム制作(目的)は1ミリも停滞していない!今日も”シナリオ”を1行進められたぞ!」と、「数字」とは”別”の”物差し”で自分の活動を「順調だ!」と肯定できるからです。

これはチャンネル登録者数に限らず、収益やライブの同時視聴者数、動画の再生数などの数字も含めてになります。

そのため、「目的」を持つことは、あなたの活動の価値を「登録者数」という “数字” に依存させることから解放し、活動を継続するための「挫折防止策」となるのです。

こーぷ

数字ばかり追うと達成できなかった時にショックがデカいですよね

メリット3:「あなただから見たい」という熱心なファンが集まりやすくなる

「目的(軸)」を明確に定める3つ目のメリットは「ライバルとの差別化」の問題を解決し、「あなただから見たい」と応援してくれる熱心なファン(=コミュニティ)を築くことができる点です。

今のVTuber市場は飽和しており、「ゲーム配信をする」といった活動内容だけでは、他の何万人ものライバルと差別化できません。

視聴者は、単なる「コンテンツ」だけではなく、その背景にある発信者の「信念」や「活動の理由(=目的)」にこそ強く惹きつけられます。

例えば、目的が「オリジナルゲーム作品を作りたい」だったとします。

もし目的が曖昧なまま、「配信者A」が流行のゲームをプレイしているだけなら、視聴者からしたら「その他大勢のゲーム配信者」の一人です。

しかし、「ゲーム制作(目的)」という明確な軸を持つ「配信者B」が、「Aさん」と同じ流行のゲームをプレイしても、「自分のオリジナルゲームの参考にするため」という「視点(=方針)」を持ってプレイできます。

その結果、配信では「このUIはすごい!」「このボス戦の仕組みは、”僕のゲーム” でも使えそうだ」といった、「ゲーム開発者」としての「研究配信」に変わります。

同じゲームをプレイしていても、視聴者にとっては、配信者A(その他大勢のゲーム配信者)とは違い、オリジナルゲーム作成というストーリーを背景に持ったゲーム配信者という「別物」に見えるはずです。

このように、「目的」を明確に打ち出すことは、ライバルには絶対に真似できない、あなただけの「物語(ストーリー)」を生み出します。

もし「物語」と言われてもイメージしにくい人は、漫画の主人公を思い浮かべてみてください。

漫画の主人公には「海賊王になる!」「火影になる!」といった、読者の心を惹きつける明確な「目的(=物語)」があります。

それこそが「あなただから見たい」という強固なファンコミュニティを築く、「差別化戦略」となります。

ギャル

視聴者はVtuberのストーリーに惹かれるものよね

「共有目的(物語)」と「隠れ目的(本音)」は分けてOK!活動目的の賢い使い分け

「目的」を決めるメリットは理解できたかもしれません。しかし、「収益化したい」といったファンに言いづらい目的をどう扱えばいいか迷っている人もいるのではないでしょうか。

結論から言うと、その「共有目的(=ファンに伝える物語)」「隠れ目的(=本音)」は、分けて考えて全く問題ありません。

なぜなら、ファンを「惹きつける」ための「共有目的(物語)」と、活動を「継続」するための「隠れ目的(本音)」は、どちらもVTuber活動には不可欠ですが、その「役割」が全く異なるからです。

ここでは、以下の2つの視点から詳しく解説していきます。

  • ファンを惹きつける「共有目的(スローガン/物語)」
  • 「収益化したい」は悪くない! あなたが持つべき「隠れ目的(本音)」

この「目的の使い分け」こそが、あなたの活動を継続させるための、ポイントとなりますので、ぜひ参考にしてみてください。

ギャル

共有?隠れ?

こーぷ

一緒に見ていきましょう

ファンを惹きつける「共有目的(スローガン/物語)」

「目的」の使い分けの1つ目は、ファンを惹きつける「共有目的」です。

これは、この記事で解説した「あなたの物語(ストーリー)」を、ファンに伝わる「スローガン」として掲げることを指します。

なぜなら、視聴者は「コンテンツ」だけではなく、その背景にある発信者の「信念」や「目的」を知って強く惹きつけられ、「応援したい(=ファンになる)」と感じるからです。

漫画の主人公」を思い出してください。 「海賊王になる!」「火影になる!」といった彼らの「目的」は、読者(=ファン)が「共有」できる「物語(スローガン)」です。

これを、「3つの目的」に当てはめると、以下のようになります。

【目的】
オリジナルゲーム作品を作りたい

【共有目的(スローガン)】
自分でゲームを作って、ファンや配信者にプレイしてもらう

【目的】
疲れた社会人に、癒しを届けたい

【共有目的(スローガン)】
ここは、世界で一番安心できる『心の避難所』にしよう!

【目的】
マイナーゲームの面白さを広めたい

【共有目的(スローガン)】
埋もれた『神ゲー』を発掘・配信し、その面白さを『日本中』のゲーマー(ファン)に届ける

このように、「共有目的」とは、視聴者を「お客さん」から「あなたの物語の『当事者(同志)』」へと変える、最も強力な「スローガン(=物語)」となります。

ギャル

視聴者に「他人事」じゃなくて、「自分事」に感じてもらうって事ねッ!

「収益化したい」は悪くない! あなたが持つべき「隠れ目的(本音)」

「目的」の使い分けの2つ目は、あなたの「本音」である「隠れ目的」です。

これは、「共有目的」とは違い、あなたが「ファンに“伝えにくい”、あるいは“伝えなくてもいい”」と判断した、個人的な目的を指します。

では、なぜこの「隠れ目的」をあえて意識すると良いのでしょうか。

「共有目的(物語)」だけでも活動を続けることは可能ですが、「隠れ目的」を(併せて)持つことは、その「共有目的」を、より確実に達成できる「確率」を高める、強力な「戦略」となるからです。

「隠れ目的」が、どのように「共有目的」を強固にするのか、具体例で見てみましょう。

例えば、あなたの【共有目的】と【隠れ目的】が以下だとします。

共有目的:オリジナルゲーム作品を作りたい

隠れ目的:自作ゲームを販売して生活したい(好きなことで生きていきたい)

この「隠れ目的」を達成するため、あなたは「個人制作ゲームの平均価格を調査する」といった、別の「目標」を立てるかもしれません。

「価格調査」という行動は、一見「共有目的(ゲーム作成)」とは無関係に見えますが、その次のステップである「販売」を自然に補うことになり、結果として「共有目的(ゲーム作成)」をより強固に「補強」することになります。

「隠れ目的」は無理に決める必要はありません。

ただ、あなた自身が「ファンに伝えにくいな…」「ファンに伝える必要は無いな」とフワッと考えていることがあった場合は、自分の中で “隠れ目的” として認識しておくといいでしょう。

そうすることで、今回の例のように「共有目的(物語)」の達成を「手助け」することに繋がる可能性があります。

こーぷ

無理に隠れ目的を決める必要はないです

【実践3ステップ】あなただけの「VTuberの目的」を見つける具体的な方法

ここでは、あなただけの「目的」を見つけるための、具体的な「実践3ステップ」について説明します。

「目的」を見つけることについて、難しく考える必要はまったくありません。

なぜなら、「ゼロから何かを生み出す」作業ではなく、「あなたの中に既にある『本音』を見つけ出す」作業だからです。

誰でも「活動の軸」を見つけられるよう、以下の「3つのステップ」に沿って、その「見つけ方」を具体的に解説していきます。

  • STEP1:本音をすべて書き出す(自己分析)
  • STEP2:書き出した「欲望」を「目的」に変換(翻訳)する
  • STEP3:「目的」から「活動の核(=共有目的)」を決定する

この3ステップ(「欲望」を掘り出し、「目的」に変換し、活動の「核」を決定する)を踏むことで、あなたも「何をすべきか」が明確になり、ブレない活動の軸が完成します。

ギャル

とうとう目的を明確にしていくわけねッ!

こーぷ

特に難しくは無いので1ステップずつ進めていきましょう

STEP1:「なぜVTuberをやりたいのか?」本音をすべて書き出す(自己分析)

最初のステップは、「難しく考えず」に、あなたが「なぜVTuberをやりたいのか?」という「本音」を、紙やメモ帳にすべて書き出すことです。

なぜなら、あなたの「本当の目的」のタネは、あなたの頭の中に「既にある」からです。

しかし、頭の中にあるだけでは、思考が「ごちゃ混ぜ」のまま整理できず、次のステップである「分析」ができません。

まずは、それらを「見える化」する(=書き出す)ことが、第一歩となります。

ここでの唯一のルールは、「これはダメかも?」と一切ジャッジ(判断)しないことです。

  • 例1:仕事をやめたい
  • 例2:有名になりたい
  • 例3:マイナーゲームが好き
  • 例4:仲間が欲しい

以上のように、どんな内容でも構いません。

これは誰にも見せるものではなく、あなたの「本音のデータ」を収集する作業です。

ここでは「質」や「正しさ」を考える必要は一切ありません。

まずは「」を出すことを最優先し、あなたの欲求をすべて「棚卸し」してください。

ギャル

自分の中にある欲望をすべて書き出すってことね

STEP2:書き出した「欲望」を「目的」に変換(翻訳)する

2つ目のステップは、STEP1で書き出したあなたの「欲望(=本音)」を、活動の「純粋な目的」へと「変換(翻訳)」していく作業です。

なぜなら、STEP1で書き出した「欲望」(例:「仕事をやめたい」)は、まだあなたの「根本的な欲求」であり、「VTuber活動」の目的としては機能しないからです。

その「欲望」を、「VTuber活動を通して、どのように実現するのか?」という「活動の理由(=目的)」へと翻訳してあげる必要があります。

「欲望→目的」に変換するポイントとしては、書き出した「欲望」に対して、「なぜ、自分はそう願う(欲望する)のか?」と、その背景にある「根本的な理由」を自問自答してみることです。

たとえば、以下のような感じで変換してみてください。

例1

根本的な欲望
→仕事をやめたい

純粋な目的
→自分の『好き』を仕事にし、生活の基盤を作りたい

例2

根本的な欲望
→有名になりたい

純粋な目的
→影響力のあるインフルエンサーになり、多くの人に認められたい

例3

根本的な欲望
→マイナーゲームが好き

純粋な目的
→自分でプレイした『神ゲー』の面白さを、まだ知らない人に広めたい

例4

根本的な欲望
→仲間が欲しい

純粋な目的
→同じ趣味(例:〇〇)について、本気で語り合えるコミュニティを作りたい

このように、あなたの「欲望」はすべて、活動を支える立派な「目的」のタネになります。

STEP1で仮に10個の「欲望」が出たなら、このステップであなたは10個の「純粋な目的」のリストを手に入れたことになります。

次のSTEP3では、この「純粋な目的」のリストと、あなたの「強み」を掛け合わせ、活動の「核」となる共有目的を決定していきます。

こーぷ

この段階で「共有目的」か「隠れ目的」なのか判断できそうですね

目的を振り分ける

この段階で、「これはファンと『共有目的』にできるか?」「これは『隠れ目的』として持っておくか?」を、軽く「振り分け(仕分け)」てみましょう。

この「気づき」は、次のSTEP3に進むために、非常に重要です。

なぜなら、次のSTEP3は、この「純粋な目的」のリストの中から、あなたが「共有目的」にしたいと判断したものを、さらにブラッシュアップする工程だからです。

もし「隠れ目的」だと判断したものだった場合は、次のSTEP3で無理にブラッシュアップする必要はありません。あなた自身が「認識」しておくだけでOKです。

STEP3:「目的」から「活動の核(=共有目的)」を決定する

最後の3つ目のステップは、STEP2で手に入れた「純粋な目的」のリストと、あなたが「発信したい内容」を「掛け合わせる」ことで、「活動の核(=共有目的)」を決定する作業です。

なぜなら、STEP2で決めた「純粋な目的」(例:「『好き』を仕事にしたい」)は、まだ「あなた個人の目的」であり、ファンが「応援したい!(=自分事)」と感じる「共有目的」にはなっていないからです。

あなたの「具体的な発信内容(トピック)」と掛け合わせることで、初めてファンを巻き込む「活動の核(=共有目的)」が完成します。

STEP2で「共有目的」にできそうだと判断した「純粋な目的」と、あなたの「発信内容(トピック)」を組み合わせてみましょう。

例1

純粋な目的
自分の『好き』を仕事にし、生活の基盤を作りたい

発信内容
ゲーム制作

共有目的(目的+発信内容)
自分でゲームを作って、ファンや配信者にプレイしてもらう

※補足
「収益化」をそのまま掲げると、お金儲けに嫌悪感を抱く層に敬遠されがちです。そのため、「収益化の先にある夢」を「共有目的」に設定するのがコツです。

そして、「収益化」自体は、「隠れ目的」として、設定するといいでしょう。

例2

純粋な目的
影響力のあるインフルエンサーになり、多くの人に認められたい

発信内容
イラスト(を描く)

共有目的(目的+発信内容)
VTuberさん専門のキービジュアルを担当できる『絵師』になる

例3

純粋な目的
自分でプレイした『神ゲー』の面白さを、まだ知らない人に広めたい

発信内容
マイナーゲーム(の発掘・配信)

共有目的(目的+発信内容)
埋もれた『神ゲー』を発掘・配信し、その面白さを『日本中』のゲーマー(ファン)に届ける

例4

純粋な目的
同じ趣味について、本気で語り合えるコミュニティを作りたい

発信内容
三国志(について語る)

共有目的(目的+発信内容)
視聴者(=同志)と「三国志」についてとことん語り合う、双方向の『雑談コミュニティ』を作る

このように、「純粋な目的」と「発信内容」を掛け合わせることで、あなたの「欲望」は、「ファンと共有できる、ブレない活動の核(=共有目的)」へと進化します。

この「核」こそが、あなたの活動を支える「軸」となります。

ギャル

これでファンに伝える目的が出来たわけねッ!

もし、この段階で「どんな内容を発信すればいいか分からない…」と悩んでしまった人は、以下のブランディング(=あなたの強みや発信内容)」の決め方についての記事を参考にしてみてください。

決めた「目的」を「目標設定」と「活動方針」に落とし込む方法

ここまでで、あなたの「活動の核(=共有目的)」が決定しました。 しかし、その「目的」は、まだ「最終的な目的地」が決まっただけの状態です。

目的地に着くためには「具体的な目印(=目標)」や「進み方(=方針)」がなければ、結局、日々の活動で迷ってしまいます。

そこで、ここではあなたが決めた「目的」を「具体的な行動計画」に落とし込むための、最後の実践的な以下2つを詳しく解説していきます。

  • 「目的」から逆算する、挫折しない「目標設定」のコツ
  • 「目的」を「活動方針(=具体的な戦略)」に変換する具体例

この「逆算」の作業によって、あなたの「活動の軸」が、実行可能な「日々のタスク」にまで具体化されるでしょう。

ギャル

まだ、あるのね…

こーぷ

あと少しなので、頑張っていきましょう!

「目的」から逆算する、挫折しない「目標設定」のコツ

挫折しない「目標設定」の最大のコツは、あなたが決めた「目的(最終目的地)」から「逆算」して、達成可能な「中間地点(目印)」を正しく設定することです。

なぜなら、「目的」に対して逆算せずにいきなり高すぎる目標(例:1ヶ月で登録者10万人)を立ててしまうと、達成できずに挫折してしまうからです。

そこで、あなたの挫折リスクを減らすために、ここでは「2つの具体的なコツ」を紹介します。

  • 時間軸(長期・中期・短期)で設定する
  • 「数字の目標」と「状態の目標」の2種類を使い分ける

この2つのコツを学ぶことで、あなたは「目的地」までの地図を具体化し、「今日やるべきこと」を迷わず実行できるようになります。

ギャル

か、簡単に説明しなさいよ…?

こーぷ

1つずつ見ていきましょう

時間軸(長期・中期・短期)で設定する

挫折しない「目標設定」のコツの1つ目は、「長期(1年後)」「中期(半年後)」「短期(1ヶ月後)」のように、時間軸で区切って「中間地点(マイルストーン)」を設定することです。

なぜなら、「目的」という「最終目的地」から「逆算」した際、「目標」を1つ設定するだけでは現在地から目的地までが遠すぎるからです。

「今日何をすべきか」が見えずに行動が漠然としてしまい、日々の成長が実感できずにモチベーションが続かなくなる可能性が高いでしょう。

例えば、【共有目的】【隠れ目的】が以下だったとします。

この「目的(最終目的地)」から「逆算」して、時間軸で「目標(目印)」を立ててみましょう。

共有目的の場合

【共有目的】
自分でゲームを作って、ファンや配信者にプレイしてもらう

長期目標(1年後)
ゲームの製品版をSteamでリリースする

中期目標(半年後)
ゲームのデモ版をリリースし、ファンにテストプレイしてもらう

短期目標(1ヶ月後)
主人公のキャラクターデザインを完成させ、配信でお披露目する

隠れ目的の場合

【隠れ目的】
自作ゲームを販売して生きていきたい

長期目標(1年後)
ゲームの販売(収益化)だけで、生活費を賄う

中期目標(半年後)
(価格設定のため)個人制作ゲームの市場価格を調査し、販売戦略を立てる

短期目標(1ヶ月後)
(収益化の手段として)Steamのストアページを開設する

このように「短期目標」まで具体的に分解することこそが、あなたの「今やるべきこと」を明確にし、挫折を防ぐための方法です。

また、今回は「長期(1年後)」「中期(半年後)」「短期(1ヶ月後)」と分けましたが、もっと細かく分けてもいいですし、もっと長期的(例:3年後など)に目標を立てても問題ありません。

大事なことは、自身で立てた目的を達成するために、目標を小分けにして立てて、少しでも成功する可能性を上げることです。

ギャル

目標は無理に1つにする必要は無いわよッ!

補足

目標は1つの筋道に絞る必要はまったくありません。

例えば、今回例に出した「ゲーム開発(製品版をSteamでリリース)」の目標とは別に、「(ゲーム制作を応援してくれる)ファンコミュニティ(Discord)の人数を500人にする」といった「コミュニティ運営」の目標(長期・中期・短期)を「同時(並行)」に立ててもOKです。

その「別の目標」が、あなたの「最終的な目的(=ゲームをプレイしてもらう)」に繋がっているのであれば、それは「ブレ」ではなく、目的達成の「確率」をさらに高める「戦略」になります。

「数字の目標」と「状態の目標」の2種類を使い分ける

挫折しない「目標設定」のコツの2つ目は、「数字の目標」と「状態の目標」という、性質の異なる2種類を使い分けることです。

なぜなら、もし「数字の目標」だけを設定してしまうと、その数字が伸び悩んだ時期に「自分はダメだ」と挫折しやすくなるからです。

そこで、「状態の目標」という “別の物差し” をあらかじめ持っておくことが、あなたの「心の支柱」となります。

たとえば、「【共有目的】自分でゲームを作って、ファンや配信者にプレイしてもらう」という例で、2種類の目標を立ててみましょう。

【数字の目標】(=結果・達成度を「数」で測るもの)

長期
ゲームの製品版をSteamで “1000” 本販売する

中期
ゲームのデモ版を “5000” 回ダウンロードしてもらう

短期
主人公のキャラデザ案を “3” パターン完成させ、配信で投票してもらう

【状態の目標】(=過程・習熟度を「状態」で測るもの)

長期
ゲーム開発に必要なプログラミング言語を習得している

中期
ゲームの世界観やストーリーがファンと共有され、熱狂が生まれている

短期
キャラクターデザインの描き方(技術)をマスターしている

2種類の目標を持つことは、「挫折を防ぐ(マイナスを防ぐ)」という「防御的」なメリットだけではありません。

「状態の目標」(例:プログラミングの習得)を達成することは、あなたの「ゲームの質(クオリティ)」を高めます。そして、その高まった「質」は、「数字の目標」(例:1000本販売)を達成できる「確率」を引き上げるのです。

つまり、この2種類の目標は、あなたの「心の支柱(=挫折防止)」になると同時に、あなたの目的の「成功確率」そのものを高める、「攻撃的(=プラス)」な「戦略」となります。

こーぷ

目標の種類を使い分ける事で色々なメリットが生まれます

「目的」を「活動方針(=具体的な戦略)」に変換する具体例

「目的」と「目標」が決まったら、「設計図」の最後は「方針」、つまり「どうやって」それを実行するかの「具体的な戦略」を決定します。

なぜなら、この「方針(=戦略)」が明確でなければ、日々の活動(配信内容や発信内容)が「ブレて」しまい、目的達成から遠ざかってしまうからです。

「方針」とは、あなたの「目的」を達成するために、あなた自身が定めた「日々の行動ルール」そのものです。

たとえば、以下4つの「共有目的」を例に、それぞれがどのような「方針(=行動ルール)」に変換されるのか、その具体例を見ていきましょう。

例1

共有目的
自分で作ったゲームを、他の有名配信者にプレイしてもらう

方針1
日々の配信は、ゲーム制作の『進捗報告』をメインにする

方針2
(目的達成のため)流行のゲームであっても、『ゲーム開発の参考』という視点でしかプレイ配信をしない

方針3
(コミュニティ活性化のため)ファンから寄せられた「実装してほしい機能」を議論する配信を行う

方針4
(技術向上のため)ゲーム開発TIPSや、使用しているツールのTIPSを解説する動画を投稿する

例2

共有目的
VTuberさん専門のキービジュアルを担当できる『絵師』になる

方針1
(技術力証明のため)『キャラクターデザイン』から『1枚のキービジュアル』を完成させるまでの全工程(ラフ、線画、着彩、仕上げ)を、オリジナル作品として配信する

方針2
(ポートフォリオ作成のため)制作したオリジナルキービジュアルを公開し、その制作意図を解説する動画を投稿する

方針3
(画力向上のため)様々なVTuberの『画風』や『構図』を徹底的に『研究』し、その分析結果を(著作権に配慮しつつ)ファンに共有する

方針4
(目的へのアピールのため)『#新人VTuber』タグなどでデビュー準備中の人を探し、ファンアートを(配信外で)全力で制作し、SNSで投稿する

例3

共有目的
埋もれた『神ゲー』を発掘・配信し、その面白さを『日本中』のゲーマー(ファン)に届ける

方針1
(目的達成のため)世間で流行している『トレンドのゲーム』は、原則としてプレイしない

方針2
日々の活動は、必ず『まだ誰も知らないマイナーゲーム』の発掘と、その『解説動画』の制作に充てる

方針3
(発掘のため)Steamの新着インディーズゲームを『視聴者と一緒に同時視聴』し、次の『神ゲー』を探す配信を行う

方針4
(面白さを届けるため)クリアするまで終わらない『耐久配信』を企画し、そのゲームの魅力を骨の髄まで伝える

例4

共有目的
視聴者(=同志)と「三国志」についてとことん語り合う、双方向の『雑談コミュニティ』を作る

方針1
(目的達成のため)配信のネタは、必ず『視聴者から寄せられた三国志の質問(マシュマロ)』をベースに構成する

方針2
『三国志』とは関係のない『時事ネタ』や『他のゲーム』の雑談は、原則として行わない

方針3
(コミュニティ活性化のため)視聴者を「魏」「呉」「蜀」に分け、ディベート対決させる企画配信を行う

方針4
(知識の共有のため)『三国志』の特定の武将や出来事に焦点を当てた、詳細な「解説」シリーズ動画を作成・投稿する

このように、「目的」から「方針」という「具体的な行動ルール」を定めることで、あなたの日々の活動から「ブレ」が消え、迷いなく「目的(最終目的地)」に向かって進むことができるようになります。

ギャル

方針も何個あってもいいわねッ!

こーぷ

目的とズレない方針であれば複数あっていいですね

【ケーススタディ】架空の準備生「V子さん」の思考を追体験しよう

ここまでで、「目的」を見つけるための「理論(設計図)」と「実践(3ステップ)」、そして「落とし込み方(目標・方針)」のすべてを学びました。

しかし、「理論は分かったけど、いざ自分でやるのは難しそう…」と感じているかもしれません。

その不安を解消するために、ここでは「V子さん」という架空のVTuber準備生をモデルに、私たちが学んだ「全ステップ」を「最初から最後まで」追体験してみましょう。

V子さんは、あなたと同じように「目的の決め方」で悩んでいたと仮定します。

STEP
本音(欲望)をすべて書き出す

V子さんは、まず自分の「欲望」をジャッジせずに書き出しました。

  • (欲望1)「自分でオリジナルのゲームを作ってみたい!」
  • (欲望2)「好きな事をして生きていきたい」
STEP
「欲望」を「純粋な目的」に変換(翻訳)し、「振り分ける」

次に、V子さんは「なぜ?」と自問し、「純粋な目的」に変換しました。

  • 目的1:オリジナルゲーム作品を作りたい
  • 目的2:自分の『好き』を仕事にし、生活の基盤を作りたい

そして、V子さんは「目的の振り分け」を行いました。

  • 目的1:「これはファンと『共有目的』にできる!」
  • 目的2:「これは『隠れ目的』として持っておこう」
STEP
「純粋な目的」と「発信内容」を掛け合わせ「共有目的」を決定する

V子さんは、「目的1」を、「発信内容」と掛け合わせ、「共有目的」を決めました。

また、「目的2」も「発信内容」と掛け合わせ、より解像度の高い「隠し目的」にしました。

共有目的

純粋な目的
オリジナルゲーム作品を作りたい

発信内容
ゲーム制作

【決定した共有目的】
自分で作ったゲームを、ファンや配信者にプレイしてもらう

隠れ目的

純粋な目的
自分の『好き』を仕事にし、生活の基盤を作りたい

発信内容
ゲーム制作

【決定した隠れ目的】
自作ゲームを販売して生活の基盤を作りたい

STEP
「目標設定」(目的からの「逆算」)

V子さんは、決定した「2つの目的(共有・隠れ)」から逆算し、まずは「時間軸」で「目標(目印)」を立てました。

共有目的

長期目標(1年後)
ゲームの製品版をSteamでリリースする

中期目標(半年後)
ゲームのデモ版をリリースし、ファンにテストプレイしてもらう

短期目標(1ヶ月後)
主人公のキャラクターデザインを完成させ、配信でお披露目する

隠れ目的

長期目標(1年後)
ゲームの販売(収益化)だけで、生活費を賄う

中期目標(半年後)
個人制作ゲームの市場価格を調査し、販売戦略を立てる

短期目標(1ヶ月後)
Steamのストアページを開設する

STEP
「数字」と「状態」で、さらに目標の解像度を上げる

次に、V子さんは「挫折」を防ぐため、立てた目標を「数字の目標(=結果)」と「状態の目標(=プロセス)」の2種類に、さらに「解像度」を上げました。

共有目的:「ゲーム制作」

【数字の目標】(=結果・「数」で測るもの)

長期
製品版をSteamで1000本販売する

中期
デモ版を5000回ダウンロードしてもらう

短期
キャラデザ案を3パターン完成させる

【状態の目標】(=過程・「質」で測るもの)

長期
ゲーム開発に必要なプログラミング言語を習得している

中期
ゲームの世界観がファンと共有され、熱狂が生まれている

短期
キャラデザの描き方(技術)をマスターしている

隠れ目的:「ゲーム販売」

【数字の目標】(=結果・「数」で測るもの)

長期
ゲーム販売だけで月30万円を(安定的に)賄う

中期
販売戦略の資料を10ページ作成する

短期
Steamストアページの訪問者数を1000人にする

【状態の目標】(=過程・「質」で測るもの)

長期
個人事業主としての開業手続きが完了している

中期
市場価格の調査が完了し、販売戦略が明確になっている

短期
Steamストアページの審査が承認されている

STEP
「活動方針」(目的と一貫性のある「ルール」)

最後に、V子さんはこれらの「目的」と「目標」を達成するための「方針(行動ルール)」を決めました。

共有目的

方針1
日々の配信は、ゲーム制作の『進捗報告』をメインにする

方針2
流行のゲームであっても、『ゲーム開発の参考』という視点でしかプレイ配信をしない

隠れ目的

方針3
(隠れ目的=収益化)と(共有目的=ゲーム制作)を一貫させるため、受け取ったスパチャは『(共有目的である)ゲームのイラスト依頼費用に充てます!』と必ず宣言(翻訳)する

方針4
(共有目的と矛盾するため)ゲーム制作とは無関係の『収益化(スパチャ)目的』の雑談配信は行わない

このように、V子さん(架空の人物)の思考を追体験することで、「欲望(本音)」が「具体的な行動ルール(方針)」にまで繋がっていく流れが理解できたのではないでしょうか。

あなたもV子さんと同じように、1歩ずつ進めれば、必ず「ブレない軸」を見つけることができます。

ギャル

目的の決め方がなんとなくイメージ出来たわッ!

こーぷ

大変ですが、1個ずつ決めていきましょう

VTuberの「目的・目標設定」でよくあるQ&A

ここまでのステップを読んでも、まだ「本当にこれでいいのか?」という細かな疑問や不安が残っているかもしれません。

そこでここでは、多くの準備生が抱きがちな「よくある疑問(Q&A)」をピックアップし、簡潔にお答えしていきます。

途中で目的や目標が変わってもいいですか?

全く問題ありません。むしろ、定期的に見直すべきです。

活動を続ける中で価値観が変わったり、ファンから予想外のニーズを発見したりすることは、「ブレ」ではなく「進化」です。

変更を恐れず、柔軟にアップデートしていきましょう。

高い目標を掲げて失敗するのが怖いです。

その「恐怖」は、「数字の目標」(例:1000本販売)だけを「公約」にしようとしているからかもしれません。

もし公言するのが怖いなら、「状態の目標」(例:プログラミング言語を習得する)や、ファンとの「共有目的」(例:みんなでゲームを作ろう!)を共有することをオススメします。

「隠れ目的(例:収益化)」しか思いつかない場合、どうすればいいですか?

「隠す」のではなく、「翻訳する」のが正解です。

「収益化したい(隠れ目的)」をそのまま伝えてもファンは共感しにくいです。

そのため、「ゲームを販売して生活したい → 自作ゲームをファンにプレイして欲しい」みたいな感じで共有目的に変換(翻訳)するといいでしょう。

そうする事で、ファンはあなたを応援する「理由」を見つけられます。

達成したい「共有目的」が複数ある場合、1つに絞るべきですか?

絞る必要はありませんが、「最優先の目的」は1つに決めるべきです。

例えば、「ゲーム制作」と「コミュニティ運営」の2つを「共有目的」にしても構いません。

ただし、「どちらが自分の『活動の核』となる目的なのか?」という優先順位は明確にしましょう。

決めた「共有目的」と、ファンの「反応」がズレている気がします…

それは「失敗」ではなく、素晴らしい「発見」です。

例えば、あなたが「ゲーム制作(目的)」の配信をしているのに、ファンが「(制作とは関係ない)あなたの雑談」に熱狂している場合。

それは、ファンがあなたの「ゲーム制作」ではなく、「あなたの『人柄』」という「別の価値(=新たな『共有目的』のタネ)」を発見してくれた証拠です。

Q1の通り、ファンと一緒に「目的」を「進化」させましょう。

こーぷ

これらのQ&Aで、あなたの最後の迷いを解消してください

ギャル

自信を持って「目的」を決定していくわよッ!

まとめ

今回は、VTuberの「目的の決め方」について、目標や活動方針との違いから、具体的な見つけ方(=実践3ステップ)までを徹底的に解説しました。

なぜなら、「何のために」というブレない「目的」こそが、あなたの活動の根本にある「(言葉の違いによる)混乱」、「(挫折への)不安」、「(本音への)恐怖」を取り除く、武器になるからです。

この記事で学んだ通り、「言葉の違い」を「設計図」として整理し(混乱の解消)、「共有目的(物語)」と「隠れ目的(本音)」を使い分け(不安・恐怖の解消)、さらに「目的」から「目標」と「方針」に落とし込むことで、あなたの「やるべきこと」は全て明確になったはずです。

あとは、実践するだけなので、ぜひ本記事を参考に自分だけの共有目的を決めてみてください。

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