声優と聞くと、一般的にアニメのキャラに声をあてることが仕事だと思われる方が多いと思います。
実際それは間違いではないのですが、声優の仕事内容は声を使用する仕事なので広い範囲でみれば、ラジオやライブなど様々な分野で活躍することが可能です。
この記事では声優志望の方に向けた声を使った仕事を8つ紹介しています。
さらにその職種の給与事情もざっくり解説しているので、ぜひこれから声優としての活動を検討されている方は参考にしてみてください。
声優の仕事内容とは?
声優の仕事内容は一般的にはアニメのキャラや映画の人物に対しての吹き替えがメインとなります。
ですが、他にも声優としての仕事はたくさんあり、その実態を知ることはあまりないですよね。
最近では、アニメの主題歌を歌う声優さんも増え、歌手活動やライブ活動をされている人も多いです。
他にも、AKB48やモーニング娘のようなアイドル活動をメインにしている声優さんも居たりと、さまざまな分野で活動されています。
可愛い声優さん、沢山いるわよねッ~!!
声優の活躍できる場は昔と比べて増えていますが、その分求められるスキルも多くなっています。
たとえば、アニメのアフレコ業をメインで行いたいなら演技力が必要不可欠ですし、歌手活動を視野に入れるなら歌唱力も必要です。
当然、これらのスキルを最初から身に付けられるわけありません。
そのため、声優の養成所や専門学校に通い声優として大切な知識や技術を身に付ける必要があります。
必要とされるスキルはいろいろあるから身に付けるのが大変ですよね汗
ですが、必要とされるスキル全てを声優の教育機関で身に付けるのは不可能でしょう。
そのため、大切なのはまず自分が”どんな声優になりたいか”を事前に決めておくことです。
そうすることで、自分が身に付けなければいけないスキルがわかるので、後はそのスキルについて勉強するだけです。
仮に、あなたが声優として歌手活動もしたいなら、歌手活動を視野に入れた学科がある教育機関に通えばいいですし、それで足りないならボイストレーニング教室に通うのもいいでしょう。
これがただ漠然と「声優になりたい!」というだけでは自身にどんなスキルが必要であり、どんな勉強をすれば良いか分かりません。
そのため、下記で8つの職種について紹介しますので、まずは自分がどんな声優になりたいかを一度考えてみてください。
また、声優になる方法について詳しく知りたい方は以下記事も参考にしてみてください。
10の職種と給与事情
声優と一口に言っても仕事内容は様々ですし、ギャラ(給与)も様々です。
そこで、下記では声優の8つの職種(仕事内容)と給与事情について紹介していきたいと思います。
- アニメのアフレコ
- 海外映画やドラマの吹き替え
- ゲームやアプリゲームのアフレコ
- ラジオのパーソナリティ
- 音楽活動
- テレビ番組やCMのナレーション
- イベントMC・司会
- 舞台
- アイドル活動
- ネット声優(番外編)
それぞれ説明していきます。
また、声優だけではなく声を使用した仕事について興味がある人は以下記事も参考にしてみてください。
アニメのアフレコ
仕事内容
アニメのキャラに声優が声を吹き込む仕事。出来上がったアニメ映像に合わせて、セリフなどの音声収録を行ったりする。アフレコとは逆に、先に収録した音声にあわせて映像を制作する手法をプレスコという。
声優の仕事1つ目は『アニメのアフレコ』になります。
アニメのアフレコ業をしたくて声優を目指す方も多いのではないでしょうか。仕事の案件数が最も多いのもこの仕事になります。
アフレコには演技力が必要ですが、他にも必要とされるスキルはいろいろとあります。
たとえば、マイクワークですね。
アフレコ現場では、1人でアフレコをするのではなく基本的に複数人で収録します。
そのため、マイクも3〜4本ほど用意されており、自身の担当しているキャラクターが喋っているときはマイク前に移動してお芝居をし、自分の担当しているキャラクターが喋っていないときはソファーや椅子に座って待機するのがマイクワークです。
他にも、アフレコ現場で使用されるマイクは性能がいいため台本をめくる音であったら足音などの環境音を拾うので、それらの音をマイクが拾わないようにするのもスキルの1つとなります。
また、アフレコは原作者やアニメ監督が持つイメージや意図をしっかりと受け止めて、キャラクターの魅力を引き出すスキルも必要ですね。
アフレコの収録時間は、30分のアニメの場合、約3~4時間ほどのようです
へぇ~結構な時間掛かるんだね!
アニメのアフレコの場合、声優はランク分けされており、それに応じて支払われるギャラが異なります。
声優としての最初の3年間はみな最低ランクである「ジュニアランク」とされ、この場合の30分番組のギャラは1万5千円ですが、最高のAランクになると4万5000円まで上がりますね。
声優の出演料は『ランク制』と呼ばれる制度で定められており声優の出演料は下記3つから計算されています。
・基本ランク
・作品の放送時間(時間割増率)
・初期目的利用料率
基本ランク
声優の技量、キャリア、人気などで決まり、新人はデビューから3年間はアニメ1本につき15,000円のジュニアランクになります。また最上位はAランクで1本45,000円であり、さらにその上に、上限なしの都度交渉可能なノーランクがありますね。
作品の放送時間(時間割増率)
テレビでの放送枠や劇場版の上映時間になります。30分枠を基準(1倍)として、60分枠が1.5倍、120分枠が2.3倍、180分枠では3倍などのように割増率が定められています。
初期目的利用料率
テレビアニメなどの利用目的別に利用率を定めたものになりますね。例えばテレビ放送の場合は80%、劇場公開の場合は150%となっています。
以上3つを計算式にあてはめて算出したものが出演料になります。
基本ランク ✕ 作品の放送時間(時間割増率) ✕ 初期目的利用料率 = 出演料
新人声優の場合、計算式に当てはめると、基本ランク(15,000円)×作品の放送時間(30分枠は1倍)×初期目的利用料率(100%+初期目的利用料率80%) = 27,000円になりますね。
ここから、事務所所属の場合はマネージメント料、消費税、源泉徴収などが引かれるため、手取りは約16,000円くらいになります。
今回は分かり易いように『ジュニアランク=15000円』で計算しましたが、本来ジュニアランクは一律15000円です。
この計算式はあくまでジュニアランクより上の場合に使用する計算式だってさ!
では、実際にどうすれば声優としてアニメのアフレコを行うかですが、まずは声優の養成所か専門学校に通うのが王道です。
声優になる方法としては大きく分けて下記4つあります。
- 声優専門学校に入る
- 声優養成所に入る
- 一般公募の声優事務所のオーディションを受ける
- 一般公募のアニメや映画のオーディションを受ける
しかし、演技未経験の方が③と④をいきなり実施するのは現実的ではありません。
なぜなら、オーディションに合格する確率がとても低いからです。
わ、わたしなら大丈夫よ・・・
例えば、声優のことに対してなんの知識も経験もない未経験の人がいきなり「声優になりたいので、事務所に入りたいです!」といっても採用する側からしたら、当然「少しでも声優の知識や経験がある人が欲しい」と思うのが普通ですよね。
③の実際の規模間でいうと声優事務所81プロデュースが毎年開催している新人声優オーディション「81オーディション」で、2021年に開催した時の応募人数は2626名でありそのうち優秀賞1名、特別賞獲得3名という結果に終わりました。
つまり選ばれたのは4名であり、合格率でいうと約0.15%というわけです。
他にも④の場合、ゲームで有名なモンスターストライクが、2019年にアニメで登場する天聖キャラの一般オーデションを行いましたが、応募総数2,008件の中から選ばれたのは3名でした。
このように一般公募は気軽に応募できるため、そのぶん応募者数がとても多く、その中には声優の教育機関に通っている人がたくさんいるので、いきなり演技未経験者が参加しても合格するのはとても難しいです。
そのため、①か② のように声優教育機関から声優事務所に所属して声優デビューするのが一般的になりますので、声優になりたい方はまず①か②でしっかり声優の勉強をして事務所に所属するのをオススメします。
専門学校や養成所に入学してオーディションに合格すれば事務所に所属できます
・花江夏樹
・下野紘
・鬼頭明里
・水瀬いのり
海外映画やドラマの吹き替え
仕事内容
海外産の映画やドラマを日本語に吹き替える仕事。吹き替えは昔、舞台俳優などがアルバイトで担当していたが、日本でアニメ作品を数多く作るようになり、アニメ声優が人気を集めたことにより映画やドラマの吹き替えもアニメ声優が担当する機会が増えている。
声優の仕事2つ目は『海外映画やドラマの吹き替え』になります。
世の中には「やっぱり洋画は字幕派!」と言う人もたくさんいますが、吹き替え派も大勢いることから人気作品は必ず吹き替えされています。その際に外国語を日本語に吹き替えるのが声優の仕事です。
吹き替えでは片側の耳にイヤホン、または片側だけのヘッドフォンをつけて原音を聴きながら声を当てていきます。
なぜ片方だけかというと、吹き替えは片耳で洋画の役者さんの演技を聴き、もう片耳でほかの人の演技を聴いたうえで演技をしなければならないからです。
吹き替えは海外の役者さんの演技やアドリブに沿いつつ演じるのが大切なのね・・・大変だわ・・・
洋画などの吹き替えは、1時間あたり5万円程度のギャラが一般的といわれています。ですが、こちらもアニメのアフレコ同様で声優のランク制によってギャラが決まります。
洋画や海外ドラマの吹き替え声優になりたい人は、吹き替えに強い事務所に入ることをオススメします。
なぜなら、吹き替え声優はアニメみたいにオーディションで声優を選ぶのではなく、その映画のプロデューサーやディレクターなどが指名することが多いからです。
金曜ロードショーなどの吹き替え声優の声にそこまでバリエーションがないのは、そのような事情があるのかもしれませんね。
吹き替え声優になりたい場合も基本はアニメと同じで、まずは専門学校や養成所に入り技術を磨くのが王道です。
しかしアニメと違い、吹き替えに強い事務所にはいらないとそもそも洋画の仕事を貰えない可能性もあるため、声優の教育機関に入る前から吹き替えに強い事務所をピックアップしておくことが大切です。
ちなみに、吹き替えに強い事務所として、81プロデュース、賢プロダクション、マウスプロモーションなどがあります
・山寺宏一(エディ・マーフィ)
・平田広明(ジョニー・デップ)
・石丸博也(ジャッキー・チェン)
ゲームやアプリゲームのアフレコ
仕事内容
ゲームに登場するキャラに声をあてる仕事。アニメのアフレコと違う点はゲームの場合は基本一人ずつスタジオに入り、担当パートを収録していくスタイルが多い。また基本的にゲームの場合はアニメと違って『絵』がないことが多い。
声優の仕事3つ目は『ゲームやアプリゲームのアフレコ』になります。
ゲームのアフレコといってもゲームには色々な種類があります。
例えば
- アプリゲーム
- 海外ゲーム
- オンラインゲーム
これらの3つはアフレコ需要の高いゲームといえますね。
1本のゲームソフトでは10,000セリフ以上の収録をしたり、キャストは総勢100名を超えたりするゲームもあります。主人公クラスになると、ひとりで1,500セリフを超える場合もあるため複数回に分けて収録を行うことも多いです。
逆にアプリゲームであればセリフ量が短いときもあり、一日で収録が終わることもあります。また、アプリゲームではガチャなどでキャラがたくさん登場する場合もあるので、そのときは1人で複数キャラ担当することもあります。
1本のゲームソフトの収録開始から完了まで4か月から6か月ほどの期間がかかるゲームもあるようです
そ、そんなに掛かるの!?
ゲームの場合はアニメと違ってセリフの文字数に応じて給料が支払われることがほとんどです。そして、新人声優などは1ワード30円程度ですが、人気声優であれば1ワード200円にもなるといいます。
また、ゲームのジャンルによってもギャラが異なります。(例:美少女ゲームなど)
ゲームの売れ筋やジャンルによってはさらに高いギャラを提示されることもあるんですよね。
ふふふ、私はもちろん高いギャラを目指すわッ!
では、実際にどのようにすれば声優としてゲームやアプリゲームのアフレコを行うことが出来るのでしょうか。
結論からいうと、大手声優事務所にはいることです。
なぜなら、ゲーム会社が仕事を依頼するのは声優個人ではなく事務所に対して行うため、有名な事務所ほどゲーム会社からの依頼も多く、その分ゲームの仕事を事務所から振られる可能性が多いからです。
無名な事務所の場合、そもそもゲーム会社から仕事の依頼が来ないですからね汗
また、アプリゲームのキャスティングについては、人気声優だけではなく、新人声優が採用されることも多いです。
なぜなら、人気声優だけでキャスティングしてしまうと人件費がとんでもなく高くなってしまうからです。
これが、過去にヒットした有名なゲームをアプリゲームとしてリリースするとなれば、そのゲームのファン達がプレイしてくれると予想がつくので、ある程度利益がでると予測が付きます。
しかしそうではない場合はどれくらの売り上げが見込めるか予測つかない部分もあるため、抑えられる費用は会社的に抑えたいと考えるのが普通ですよね。
そのため、ゲーム会社としては人件費を抑えるためにも人気声優も新人声優も、多く所属している大手声優事務所に仕事の依頼をすることが多いというわけです。
アイムエンタープライズとかは、アプリゲーム出演声優がとても多いらしいわよ!
・緑川光(テイルズ オブ デスティニー2)
・金元寿子(グランブルーファンタジー)
・雨宮天(マギアレコード)
ラジオのパーソナリティ
仕事内容
ラジオ番組内で話をしながら司会・進行する仕事。声優の仕事と言えばアニメや洋画の吹き替えをするイメージを持つ者が多いが、最近では声優がラジオ番組を持つことも多い。
声優の仕事4つ目は『ラジオのパーソナリティ』になります。
ラジオは声だけで表現する場所でもあるため、声優の得意分野といってもいいでしょう。
ラジオでは、ファンからのお便りを読んだり、ラジオディレクターが決めた企画などを行ったり、ゲストを呼んで話したり、アニメの告知などいろいろとやります。
複数人で出演することもあれば一人で出演する場合もあるためコミュニケーション能力やトーク力が必要です。
普段はアニメキャラを演じた自身をファンに見て貰っていますが、ラジオでは声優の「自分自身」をファンの人に知って貰うチャンスの場でもあります。
ラジオに出演することにより発生する給与自体は決して高いといえませんが、ファン獲得のための大切な仕事の一つといっても過言ではありません。
声優へのお便りを紹介するコーナなど、ファンと声優の距離が近いためファンを獲得できるのもラジオの特徴ですね
ラジオの給与の相場は1回あたり5,000円~10,000円程になります。
ラジオパーソナリティの仕事をしたい場合は、アニメのメインキャラを務めることです。
なぜなら、最近のアニメではアニメ放送とセットで、そのアニメのラジオも放送されることが多いからです。
そして、そのアニメラジオのパーソナリティを務めるのが作品内でメインキャラを担当している人だからですね。
もちろん、アニメラジオではなく声優個人でラジオ番組を持っている人もいますが、そういう人達はある程度人気があったり活躍されている人達ばかりです。
そのため、まずはアニメ作品でメインキャラを務めるのが大切です。
オーディションで主人公役を勝ち取ってやるわッ!
また、事前準備として養成所や専門学校でラジオについて学ぶのもいいでしょう。
例えば、声優養成所の『日本ナレーション演技研究所(日ナレ)』には研修科があり、そこではラジオドラマ制作の形式を取り入れたレッスンなどもありますので、そこで基礎知識を学ぶことが可能です。
その後、日ナレでは所内オーディションに合格すればアニメに強い事務所である、アイムエンタープライズやアーツビジョンに所属するチャンスがあります。
そのため、声優としてラジオのパーソナリティもやりたいと考えているなら、アニメに強い事務所を目指すのをオススメします。
・林原めぐみ
・佐倉 綾音
・田村ゆかり
音楽活動
仕事内容
アニメの主題歌やライブ活動などをする仕事。ここ最近では自身が声を担当するアニメの主題歌を歌い、CDをだしたりライブを行ったりすることもあり、歌唱力次第では声優としてだけではなくアーティストとしても活躍している者もいる。
声優の仕事5つ目は『音楽活動』になります。
声優とアーティスト、どちらでも活躍された第一人者が『林原めぐみ』といわれており、林原めぐみさんは過去に『声優業』と『音楽業』の両方でビッグビジネスを成立させ活躍されました。
そのため、今までは『声優=アニメ』との認識が強かったですが、今や『アーティスト』として、活躍されている声優さんが大勢います。
ですが、そのぶん声優は演技力以外にも歌唱力が必要になり、今までとは別のスキルが求められるようになっています。
林原めぐみさんが過去に活躍したおかげで声優の活躍する幅が広がったのね!さすがだわッ
アニメの主題歌を歌い、CDを出した場合、CD売上の1%が相場のようで、ライブでは大体チケットの売上の7%程度が声優に支払われます。
声優として歌手活動したい場合、主に二つのパターンがあります。
- 声優として活動していた人が歌手デビューするパターン
- 元々歌手としてデビューした人が後に声優としての活動も始めるパターン
これらの中で王道なパターンは「1」になりますね。
そして、「1」の中でも声優の教育機関で歌手について学ぶか、あるいは最初から声優アーティストとしての才能を発掘するのを目的とした、オーディションを受けるかがあります。
前者の場合で有名な声優さんでいうと早見沙織さんなんかは、日ナレからアイムエンタープライズに所属し、声優として活動後、何年か経過してから歌手デビューを果たしました。
基本的に、声優アーティストとして活動している人は早見沙織さんみたいに、養成所や専門学校出身の人が多いですね
後者の場合は、有名な声優さんでいうと富田美憂さんや、前田佳織里さんが居ます。
二人は「主催各社が求める声優アーティスト像」を実現できる人材の発掘・育成を目的とした、声優アーティスト育成プログラム・セレクションでグランプリに輝き、育成プログラムを1年間無料で受講し、声優としてデビュー。
その後、歌手デビューも果たしました。
しかし、こちらはあまりオススメしません。
なぜなら、グランプリになるのが相当難しいからです。
どれくらい難しいの~?
たとえば、2017年にランティス、アミューズ、バンダイビジュアル、バンダイナムコライブクリエイティブの4社合同で開催した声優アーティストオーディション「ANISONG STARS(アニソンスターズ)」では応募総数4,846名集まりました。
その中から最終審査まで通ったのが24名で、グランプリに輝いたのが熊田茜音さん一人になります。
これは、確率でいうと約0.02%です。
低すぎるわッ!
そのため、声優として歌手活動をする場合は養成所や専門学校で歌手について学び、事務所に所属して歌手デビューを狙うのがいいでしょう。
声優の教育機関である『インターナショナルメディア学院』や『アバロン声優スクール』には、アニソンコースがありますので、歌手を目指している場合は、歌唱力を磨ける学科やコースがある学校を選ぶのもいいですね。
・水樹奈々
・宮野真守
・早見沙織
テレビ番組やCMのナレーション
仕事内容
テレビ番組やCMなどの映像に合わせて、朗読をして内容をわかりやすく視聴者に伝えるための仕事。テレビの場合は視聴者に印象を与えるような個性的な声や言葉と言葉の「間」を意識することが重要。
CMの場合であれば15~60秒という限られた時間の中でいかに魅力的に商品のアピールをするかが重要。
ほかにも番組やCMの内容によっては声色や演技など色々と変化させることが必要。
声優の仕事6つ目は『テレビ番組やCMのナレーション』になります。
ナレーションにはいろいろな仕事があります。
例えば
・テレビやラジオ番組、CM
・電車・バスの車内放送
・スーパーなど、施設の館内放送
・企業のプロモーション映像
・機械の自動音声
など。
『テレビやラジオ番組、CM』のナレーションであれば、視聴者に対して分かりやすくするために感情をのせて語ることが多いですが、『電車・バスの車内放送』などであれば逆にできるだけ感情を乗せないようにすることも多いです。
そのため、声優として求められるスキルは演技力・表現力や柔軟性・個性など様々なことが必要になってきます。
また、ナレーションの仕事はベテラン声優が多い傾向があります。これは年齢を重ねていくと味わいのある表現ができるようになっていく反面、演じられれる役が限られていくからです。
どういうこと?
アニメ作品にて主人公が18歳だった場合、演じる声優の年齢もそのキャラに寄せる場合があります。
なぜなら、最近の声優はメディアなどに露出する機会が多く、そのアニメでイベントを行う際はどうしてもファンの前に顔出しをする必要があります。
そうなると作品のPR効果的にも若い人の方が宣伝になるからです。
もちろん、実力のある人気声優であれば年齢関係なしに若いキャラを演じる場合もありますが、全体を見ると若いキャラの場合は年齢が若い声優さんが演じる傾向が高いですね。
ですが逆にナレーションの場合は、そのベテランとしての技術や味わいのある表現力を最大限に生かせるため、ナレーションの仕事はベテランの人が多いのかもしれませんね。
ナレーターの場合は給与がピンからキリです。
始めの頃はほとんど収入がなく、報酬は一か月に数万円程度というのも珍しくありません。
ですが、収録の時間が短いため人気次第ではギャラが多くなる傾向にあります。
(人気ナレーターは1日に10本も仕事を掛け持ちすることも・・・)
また、テレビ番組なら1本10万円、CMなら1本100万円と仕事の内容やジャンルによってもバラつきがあります。
声優としてテレビ番組やCMのナレーションの仕事をされたい場合は、ナレーションに強い声優事務所にはいることです。
なぜならナレーションの仕事は基本的に事務所に依頼され、そこから事務所側が所属声優に仕事を回すからですね。
そのため、まずはナレーションの仕事を多く扱っている事務所が運営している養成所に入所するのをオススメします。
ナレーションに強い事務所としては、『青二プロダクション』や『シグマセブン』があります
・若本規夫
・銀河万丈
・大塚芳忠
イベントMC・司会
仕事内容
イベントの進行やイベントを盛り上げたり、時間内に終わらせたりする仕事。「ゲーム」や「アニメ」イベントでMC、司会をする声優は今や珍しくない。年々アニメやゲームの需要が高まり、その分アニメ・ゲームイベントなども開催されることが多く、その際に声優がMCや司会を務めることもある。イベントでは時間どおりに閉会できるように様々な状況判断をして観客を盛り上げつつも時間を気にして時間内にイベントを終わるように進行していくことが重要。
声優の仕事7つ目は『イベントMC・司会』になります。
MCにとって、正しい発声、言葉遣い、声のトーン、時間配分、マナーなど注意すべき点はたくさんあります。
そして最終的に、良いイベントにするかどうかはMCや司会次第です。
進行がグダグダであれば、ファンとしてはもちろん面白くありません。
そのため、大事なのはイベントを最終的にどのようにして終わらせるかを運営と取り決めて、そのゴールまでしっかりと持っていくことです。
なかなか、む、難しそうね・・・汗
出演者を引き立てつつ、観客を盛り上げ、イベントを進行するため、高度なスキルが求められる仕事ではありますが、その分、イベントの進行を自身で行うため、自身を売り込むのも可能です。
MCや司会に向いている人は話すことが好きで、なおかつコミュニケーションもしっかりと取れる人が向いています
イベントの規模などによって違ってくると思いますが大体10万円程度になります。ただし、これはあくまでイベント参加による報酬であるため、MCや司会業を兼任したりする場合は、もっと高いです。
声優として、MCや司会の仕事をされたい場合は、まずは声優事務所にはいることですね。
声優事務所にはいり、その後事務所からイベントのMCや司会の仕事を振ってもらう形になります。
また、MCや司会はその場の臨機応変さなども必要になってくる仕事ですので、「そういうのは苦手かも・・・」と思う方は専門学校や養成所などで、習うのも一つの手になります。
・安元洋貴
・鈴村健一
・福山潤
舞台
仕事内容
舞台公演やミュージカルといった、劇場や舞台の上で演技を行う仕事。声優の中には劇団にはっていたりして舞台俳優・舞台女優として舞台に立っている者もいる。
声優の仕事8つ目は『舞台』になります。
声優の中には劇団出身の人も多いです。劇団では演技力や声量を養えるので、声優としての技術も身につけられます。
ですが、声優としての演技の仕方と舞台俳優としての演技の仕方は別物です。
声優は収録現場でアフレコを撮るのに対し、舞台俳優はリアルタイムのステージ上で体全身を動かし表現するなど、同じ演技でも違う点が多々あるため、舞台の仕事も視野に入れている場合は声優だけでは無く、舞台の演技方法についても学ぶ必要があります。
舞台経験を得ることで演技の幅が広がって、声優としても成長できそうね!
声優には「舞台経験も必要」と良く言われますしね
舞台の場合は新人声優であれば、1ステージあたり5000円~15,000円程度。
中堅声優で1ステージ15,000円~25,000円程度。
大きな会場で沢山観客を呼べる声優は1ステージ70,000円~100,000円になることもあります。
舞台の場合は稽古期間が1ヶ月以上あり、その間仕事をいれられなかったりすることもあるから効率のいい仕事ではないみたいですね
お金も大事だけど、舞台もやってみたいな~
声優の仕事もしつつ舞台に立ちたい場合は、舞台についても学べる声優養成所にはいることですね。
例えば、青二塾であればレッスン内容の中に俳優としての演技指導がありますので、声優だけではなく俳優としての演技についても学ぶことが可能です。
その後は、声優事務所に所属後、劇団からゲスト出演という形でオファーされて舞台に立つか、もしくは劇団に入って舞台に立つかになりますね。
・高木渉
・入野自由
・関智一
アイドル活動(アイドル声優)
仕事内容
テレビ番組、イベント、雑誌やライブ活動をする仕事。個人でアイドル活動する声優もいれば、グループを組んで活動する声優もいる。
声優の仕事9つ目は『アイドル活動』になります。
最近の声優は、昔と比べて声優自身が露出する割合が増えています。
テレビ番組、CM、雑誌やライブ活動など、ファンの前で顔をだすことが当たり前になりました。
そして、AKB48やモーニング娘の様にライブやテレビ出演、握手会やファンイベントなどアイドル活動をしている声優も増えています。
たとえば、バラエティー番組さんま御殿に和氣あずみさんが出演したり、ドラマの半沢直樹に宮野真守さんが出演したりと、いろいろな声優さん達がテレビに出演されています。
他にも、テレビアニメ『ウマ娘 プリティーダービー』に出演している声優がユニットを組んでミュージックステーションに出演したり、『ラブライブ!』に登場するアイドルグループの声を担当する女性声優9人組「μ’s」が紅白に出場したりもしました。
最近の声優さんは可愛い人ばかりよねッ!
しかし、仕事の幅が広がった分、求められるスキルも多くなりました。
アイドル声優の場合、ライブ活動をすることが多いため、歌唱力とダンス力が必要ですし、テレビに出演するならトーク力も大切です。
CDを出した場合、CD売上の1%が相場で、ライブでは大体チケットの売上の7%程度が声優に支払われます。
アイドルのようにライブで歌ったり踊ったりしたいなら、アニメに強い事務所にいくことが近道です。
なぜなら、近年アイドル声優として活動している声優さん達はアイドル系アニメ作品に出演し、そこから作品の主題歌や挿入歌をユニット結成してライブで披露するのが多いからです。
たとえば、アイドル系アニメで有名な『ラブライブ』という作品がありますが、そこから”μ’s(ミューズ)”というアイドル声優ユニットが結成され、ライブなどを行ったりしています。
他にも、競走馬を擬人化したキャラクターがレースを行う、『ウマ娘 プリティーダービー』という作品でも声優がグループを組んでライブをしています。
このように、アイドル系のアニメでメインキャラを獲得することで、アニメ内で流れた曲をライブなどで披露する機会が貰えるんですよね。
アイドルマスターやアイカツ!などもアイドル系のアニメですね
また、グループではなく個人でアイドル活動をされている声優さんもいます。
たとえば、田村ゆかりさんや小倉唯さん、水瀬いのりさんなど他にもたくさんの方がいます。
個人で活動したい場合はアニメに強い事務所にいくのもオススメですが、個人でアイドル声優活動を行っている声優さんが多く所属している事務所に入るのがいいでしょう。
なぜなら、アイドル声優が多い事務所は、それだけアイドル活動するための「ノウハウ」であったり「コネ」が事務所にあるからです。
しかし、ある程度ファンから認知されて人気声優にならなければ、アイドル活動をしても誰もライブに来てくれません。
そのため、どっちにしろまずは有名なアニメ作品でメインキャラを獲得して、認知度を高める必要があります。
グループでのアイドル活動もいいけど、個人でアイドル活動もいいわね・・・
・田村ゆかり
・小倉唯
・水瀬いのり
ネット声優(番外編)
仕事内容
インターネットを使用して声優活動をする人。声優と違い在宅で仕事が可能。
声優の仕事10つ目は『ネット声優』になります。
ネット声優とは読んで字のごとくインターネットを使用して声優活動をしている人の事を指します。
もっと簡単にいうと在宅で声優の仕事をする人と捉えて頂ければいいでしょう。
在宅で出来るという気軽さから会社員として働きながら副業として始める人も多くいます。
ネット声優といっても仕事内容は沢山あります。
たとえば
- ボイスドラマ
- 同人ゲームの声優、ナレーション
- YouTubeで配信する漫画動画のキャラ声優
- YouTubeで公開する動画のナレーション
- LINE動画のセリフを読み上げ
- LINEのドラマ風動画の声優
- 企業の販売促進動画のアテレコ
- 結婚式に使う動画のナレーション、
- アプリで使用するキャラクターボイス
- 小説やシナリオの朗読
など、これらの仕事内容は「質」の違いはありますがプロの声優さん達がやられる内容と近い為、その点もネット声優の良い点と言えます。
仕事内容によって異なりますが、ネット声優として案件が多いYouTube動画や広告動画のアフレコの場合は安ければ500円、高ければ5000円以上の報酬を貰う事も可能です。
また、企業のPR動画のアフレコであれば単価が高くなる傾向にあります。
ネット声優として仕事をはじめるなら専門サイトに登録するのが王道です。
たとえば
- クラウドワークス
- ランサーズ
- ココナラ
など、クラウドソーシングサイトに登録して「ネット声優」と検索を掛けると案件がヒットするので、そこから自分がやりたい仕事に応募するという流れになります。
また、ネット声優として活動していこうと考えている人の中には「演技経験が無いから、応募するのが気が引ける・・・」と思う人もいるでしょう。
そのような人は、まず無償の募集をしているサイトなどで実績を積むのがおすすめです。
無償であれば、”責任”という観点で見ればまだ気が楽になると思いますし、募集条件なども比較的緩めです。
そのため、無償案件で実績を積んだあとに上記で紹介したサイトなどで応募するのがいいでしょう。
無償だからと言って疎かにしていいわけでは無いけど、気持ち的には楽ですよね
スマホゲーム・アプリは声優デビューにおすすめ
声優を目指している人は全国で30万人ほど存在し、その内声優としてデビューできる人は1万人前後と言われています。
そのため声優になれる確率は約3%であり、さらに声優の仕事だけでご飯を食べられるようになる人は300人程(1万人中)と、とても少ないです。
ここでいう「声優になる」というのは声優事務所に所属することを指します。
その場合事務所に所属するための王道ルートとしては、声優教育機関から声優事務所に所属することが一般的ですが仮に所属できたとしても安心してはいけません。
なぜなら事務所に所属したからといっても新人声優の場合は仕事がそもそも無い可能性があるからです。
声優になったからといって直ぐにアニメのアフレコに参加できるとは限らないですし、事務所によっては仕事が無く自分から営業を掛けて仕事を取ってこないといけない場合もあります。
そんなときはまず『スマホゲーム・アプリ』での声優デビューを目指すのも一つの手です。
なんで、スマホゲーム・アプリなの~?
なぜなら、アプリゲームの需要が年々上がっているのと、ゲーム制作会社としては人件費を抑えて新人声優を起用することが多いからですね。
今の時代、声優としての仕事は多岐に渡ります。その中でもスマホゲームやアプリの仕事が年々とても増えてきています。
ファミ通が発行している『ファミ通ゲーム白書』によると、国内のゲーム人口統計は4,911万人で、スマホゲーム人口は、ゲーム人口全体の約75%の3,656万人とされています。
こちらはスマホ保有人口の過半数を超える約55%のようで、それほどの人がスマホゲームをプレイしているとの結果がでていますね。
また、ゲーム市場は年々拡大をつづけており、オンラインプラットフォーム(ゲームアプリ、フィーチャーフォン、PC)市場の成長により、国内のゲーム市場規模は1兆円以上といわれます。今後もますますゲーム市場は盛んになっていくことがわかります。
ゲーム市場は盛んになっていますが、ゲーム開発側としてはできるだけコスト(人件費)を下げたいのが本心です。
そのため、ゲーム会社は声優大手事務所に仕事の依頼することが多いです。
なぜなら、大手事務所であれば宣伝効果が期待できる人気声優もいますし、単価が安い新人声優も多く所属しているからですね。
最近のゲームはキャラ数が多いため主要キャラであれば人気声優を起用してもいいと思いますが、それ以外のキャラも全部人気声優を起用してしまうとその分人件費が増えてしまうため、人件費をできるだけ削るために単価が安い新人声優を起用する方がゲーム会社的にはお得です。
人気声優と新人声優だと単価が全然違うのね・・・
そういうことですね
ゲーム会社は新人声優を多く抱えている大手の声優事務側に「このようなスマホゲームをリリースする予定なのですが、キャラを担当するいい新人さんはいませんか?」と事務所側に依頼をかけます。
そのため大手事務所に所属していれば、その案件が自身に回ってくる可能性もあるため、声優を目指している人は、『スマホゲーム・アプリ』での声優デビューをまずは狙ってみるのもいいかもしれません。
・アイムエンタープライズ
・81プロデュース
・青二プロダクション
まとめ
今回は、声優の仕事内容についてまとめてみました。
- 声優の仕事には10の職種がある
- 声優デビューは『スマホゲーム・アプリ』がおすすめ
これから声優を目指している人はぜひ今回の記事を参考にして貰えればと思います!
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